分別のつかない僕っ娘「要するに、善悪とは主観的なものなんだよ」
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25:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:39:26.79 ID:akmR/FL90
「なんだか、変な気分ね」
「なんだ、突然」

尻を突き出しながら、悪党はクスクス嗤った。

「私は悪党で、あなたは正義の味方なのに」
「だから、それがどうした?」
「まるで仲の良い恋人同士みたいだと思って」
「……普通の恋人はこんなことをしない」
「つまり、私たちは特別な関係ということね」

敵対者同士。少なくとも普通の関係ではない。

「戯言はもう沢山だ」
「ええ、そうね。そろそろ終わらせましょう」
「これで、お前は終わりだ」
「これで、あなたはお終い」

正義の一撃を、悪党の美しい尻に、ぶち込む。
それで終わる。ようやく悪党に引導を渡せる。
あまり長く時間をかけていると情が移るから。
だから俺は焦らさずに尻にキスをしたのだが。

「んっ……あっ」

その瞬間。ちょろんっと悪党が尿を漏らした。

「フハッ!」

おや? なんだ今の愉悦は。誰の嗤い声だろう?

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

頭に響く哄笑。やけに近い場所で嗤っている。
なんだか、頬が引きつり、そこで気がついた。
ああ、そうか。俺だった。俺が、嗤っていた。

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「悪は……堕ちる瞬間が、一番気持ち良いのよ」
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

悪党の言う通り、俺は快楽に包まれ、堕ちた。


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