分別のつかない僕っ娘「要するに、善悪とは主観的なものなんだよ」
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26:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:47:50.06 ID:akmR/FL90
「はぁ……はぁ……」
「落ちついた?」
「俺は……堕ちたのか?」
「ええ。あなたは悪党の堕とし穴に、嵌った」

落ち着き、堕ち着いて、堕とし穴の底に嵌る。

「もう、這い上がれないのか……?」
「残念ながら、二度と穴からは出られないわ」
「くそっ……畜生……畜生ッ!」

俺は、悪党に負けた。
正義の味方は、悪に負けたら駄目なのに。
もはや、悪を阻む者は存在しない。
それが、悲しくて、悔しくて、情けなくて。
みっともなく、子供みたいに、泣きじゃくる。

「大丈夫よ。あなたは独りじゃないわ」
「ふぇっ?」
「私も穴の底で、ずっと一緒に居るから」

悪党が優しい手つきで、俺の髪を撫でる。
その悪党らしくない振る舞いに、困惑すると。
悪党はペロリと舌を出して、美しく微笑んだ。


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