七海やちよ「お、お母さん・・・?」
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9: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2019/03/02(土) 22:44:58.92 ID:nSoKXtCU0


やちよ「・・・・・・」

ももこ「かえではそれを言った途端、言い間違えた自分に恥ずかしくなって顔を真っ赤にして固まっちゃって・・・・・」

ももこ「レナは、アタシが男っぽいことにコンプレックスを持っているのを知っているから、かえでのことを怒り出してなあ・・・」

ももこ「なによりアタシがショックだったよ・・・。はぁ・・・・そりゃあ確かにアタシは女っぽくないって自覚してるさ・・・。この通り性格はがさつだし、体は大きいし・・・」

ももこ「調整屋あたりがふざけて言ったのなら聞き流せばいいけどさ、かえでだもんなあ・・・。あの素直で、いい子で、レナ以外の人をからかうなんてしないかえでが言い間違えるなんて、かえでですらアタシのことを普段は男と認識しているのかあ・・・なんて思ってさ・・・・」

ももこ「かえでがアタシのことをどう思うが自由だよ。それにレナだってアタシの事を想って怒ってくれたのだから、誰も悪くない。だからアタシは誰も責められない。でも、何事もなかったことにはできなくて、それで今日までずっと三人共ぎくしゃくしちゃってさあ・・・」


やちよ「・・・・・・」

ももこ「あのなぁ、やちよさんよ・・・。歯は食いしばっているし、口の先は吊り上がってるし、体はプルプル震えているし・・・。笑いをこらえているの丸わかりだからな? 笑いたきゃ笑いなよ・・・」

やちよ「・・・・ぷっ。あははっ、ご、ごめんなさい、でも、ふふっ」

ももこ「はいはい分かってますよ・・・。アタシは男ですよーだ・・・・」

やちよ「違うわよ、そうじゃない」

ももこ「じゃあどういうことなんだ?」

やちよ「ふふっ、だってあのももこよ。あのももこが、うふふっ」

ももこ「どのももこだよ・・・」

やちよ「ひよこみたいにいつも私の後ろにくっついていた、あの甘えん坊でひっつき虫のももこちゃんがね? ふふっ」

ももこ「んなっ?!/// なんで今その過去を蒸し返すんだよ!////」

やちよ「あのももこが、今は誰かに甘えられるももこになったんだなあ、って思ったら、嬉しくって」

ももこ「甘えられてる・・・のかあ・・・?」

やちよ「それじゃあちょっと聞くけど。本当の男性、例えばももこのお兄さんとしましょうか。昨日の雪かきをももこのお兄さんが手伝っていたとして、かえではお兄さんのことを『お父さん』と呼んだと思う?」

ももん「んー・・・・。いやあ、そりゃないだろうな。かえでは見ての通り臆病だから、そもそも雪かき手伝って、とすら言えないと思うよ」

やちよ「そうでしょ。かえではももこが男みたいだからお父さんと呼んでしまったんじゃないの。かえでにとってももこは、気軽に雪かきを手伝ってと言える身近な仲なうえに、何度も命を救ってくれるほどに強くて頼れて守ってくれて、泣きたいときは胸を貸してくれるから、なにがあっても離れたくない、そんなお父さんみたいなかけがえのない存在」

ももこ「・・・・・」

やちよ「だからかえでは、ついついももこのことをお父さんと呼んでしまった。かえでにここまで想われているのに、ももこはまだ嫌な気分になる?」

ももこ「んっ、いや・・・。意外と、悪い気はしない・・・かな?」

やちよ「だったらその気持ちをかえでとレナに伝えなさい。そうすればかもレの絆、もっと深まるんじゃない?」

ももこ「ははっ・・・・。まったく、やちよさんには敵わないや。年の功ってやつかな?」

やちよ「どういう意味よそれ」


ももこ「なんかさ、恋人ができる前に娘ができるってのも変な感じだなあ」

やちよ「分かるわ。でも、そんなのどうでもよくなるくらい、かわいいでしょ。娘って」

ももこ「ああ、かわいい。目に入れても痛くない」

やちよ「そうよね。ふふっ」

ももこ「あははっ」






おわり




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