加群「鏡の向こうの」
1- 20
13:名無しNIPPER[sage]
2019/04/03(水) 21:19:22.10 ID:pOwoTKMWo

『そういえば、あの銃はどうしたのだね。元々一発撃ちきりの仕様だったようだが』

「破壊した。残骸で良ければ勝手にするといい」

『そうか』

 問いに対して答えは返ってくる。だがそれはやまびこのようなものだった。
 行為というよりも現象。ああしたからこうなる。とても自然なことで、ある意味とても冷たいもの。どうにもならないこと。
 そう、どうにもならない。脳幹はそのことをもう十分に理解している。
 それでもなお、言葉を交わそうとする。しかし何を言えば良いのかも分からないままに発せられた言葉はだから、どこかに辿り着くこともない。

『……ところで君、その格好はどうなんだね』

「何か問題でも?」

 脳幹は加群の服装に目を止めていた。
 特殊素材で作られた白いコート。見るものが見れば一目で電子的な工作の施されたものだと分かるはずだ。
 到底普段着には向かない外見のそれだが、電子機器による探知等には大きなな効果を発揮するだろう。
 例えば、人間の出入りを厳しく監視している学園都市外縁部でも。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
19Res/19.10 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice