魔王「まずはいちご100%からだな」側近「随分と懐かしい作品ですね」
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15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/21(水) 21:35:43.84 ID:UnLhG+kGO
「ふぅ……愉しかった」

輝く吐息と共に悦を全て吐き出して。
氷漬けとなった勇者の氷像を撫でる。
その尻の部分にはたしかに膨らみがあった。

「まさか氷漬けになるとは思わなかったか?」

勇者は答えない。
ただそこに在り続ける。
この私がここに居続けるのと同じように。

「この瞬間を、永遠と名付けようではないか」

ゲームの終わりに永遠を得た。
フリーズした世界に、私は存在し続ける。
そして勇者もまた、存在し続ける。

「糞の勇者よ。貴様に世界の半分をやろう」

そんな昔のゲームに出てくる魔王の台詞を口にして、物言わぬ氷像の勇者に接吻を施した。
唇に伝わる冷たい感触とは裏腹に、顔は火照り、胸は高鳴り、心は激しく発熱している。
そうしたエンディングは、嫌いではなかった。
少なくとも、勧善懲悪よりは断然マシである。

世界は糞の魔王と、糞の勇者のものとなった。


【糞の魔王】


FIN


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