速水奏「人形の夢」
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16: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2020/01/24(金) 21:23:55.42 ID:W4W9+UtG0
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喫茶店ユリーズ・木犀浪学園前臨時店舗

「サラダもパスタも、美味しかったですね♪」

「ええ、店長さんがオススメするだけはあるわ」本当に美味しかった。かな子とシェアして良かったわ。

「そう言ってくれると嬉しいじぇ。デザートと飲み物は、後ろからクラリスが」

「後ろ?」

「お待たせしました。あら、昨日の」

「こんにちは」クラリスと呼ばれた店員が飲み物とデザートを運んできてくれた。

「いらっしゃいませ。カフェラテとデザート3種の方は」

「はい、こっちです」
「どうぞ。エスプレッソとガトーショコラはこちらに置きますね」

「ありがとう」予想通り、こちらも美味しそう。

「ごゆっくりなさってください」

「待ってる生徒がいるみたいだけれど、いいのかしら」入口に並んだ椅子に何人か座っていた。学園の生徒であろうことは、遠目からでもわかる。

「常識を持ち合わせていることはわかっております。シスターだった曾祖母から聞いておりますわ」

「曾祖母?」遅くなり過ぎないようにはしようかしら。かな子は既にデザートに口をつけていた。シスターが昔は学校に居たのかしら、宗教系の学校ではないはずよね。

「はい、曾祖母はこの地に所縁がある人でしたから。幾つか思い出の品も持っていますわ」

「クラリス、思い出話の余裕が今はないじぇ。これ、一番奥のお客さんに」

「わかりました。申し訳ありません、失礼しますわ」

「うちの人気店員をお客様に張り付けられるほど人数いなくて、申し訳ないじぇ」

「別に構わないわ。ね、かな子?」何も聞いてないでしょうね、おそらく。

「うん、カフェオレも美味しいです♪」

「私もいただきましょう」やっぱり、聞いてなかったわ。



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