16: ◆u/54BSBlPw[sage saga]
2020/02/08(土) 19:46:02.83 ID:RvB9VQpu0
それから紬さんは、鏡面が奥行きを映し出す部屋の、ほぼ中心の座標に立って、ひとつ大きく息を吐いた。
「では、いきます」
スピーカーから音楽が流れる。
紬さんの第一声が、やや上ずった調子で始まって、すぐに正しい軌道へと合流する。
肩から肘へと、そして手首、指先まで続く一連の運動が羽のように軽く廻って、
待ちわびたように左足が踏み出される。
仕掛け人さまは、臨戦態勢で紬さんを見守っている。
多分、もし『何か』があった場合に、すぐに対処できるように立っているのだ。
48Res/27.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20