もしもし、そこの加蓮さん。
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28:名無しNIPPER[saga]
2020/04/26(日) 23:57:14.38 ID:DTyxDqAB0

 「いらっしゃいませー」

 「ポテトのL……と……コーラのS一つ、で」

 「かしこまりました」

一瞬。
ほんの一瞬だけ、Lサイズを二つ頼んじゃおうかなと、些細な冒険心がぷくりと膨らみました。
もちろん、お母さんには「夕ごはん少なめでお願い」と事前のメールを送ってはあります。
心置き無くポテトを堪能するための一工夫です。

しかし、Lサイズ二つは加蓮にとっても未踏の領域。
探検隊に他のメンバーも名を連ねているならばともかくとして、
隊長ただ一人の現状では蛮勇でしかありません。


 「お待たせしましたー」

先ほど聞こえてきた電子音で期待はしていました。
予想は見事に的中し、ポテトは揚げたてホヤホヤのサックサクのようです。
これには加蓮もホクホクの表情を知らず浮かべてしまいます。


トレイを持ち上げて二階席へ上がろうとすると、
ビジネスマンらしきスーツ姿の男性が勢い良く店内に転がり込んで来ました。


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