加蓮「ザ・クイズショウ?」
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29: ◆twvOK8mV6U[sage saga]
2020/06/12(金) 21:13:53.40 ID:ZeVBIg7K0
神山「さて、このプレゼント、中にいったい何が入ってるんでしょうね?」

加蓮「………」

神山「………北条さん。
私は、あなたにはそれを開ける権利があると思います」

加蓮「………」コクッ



神山「…やはり、入っていましたね。




あなたへの誕生日プレゼントである、マニキュアが」

加蓮「………グスッ」

神山「どうぞ、手紙も開けてください。
そして読んでください。そこに何が書かれてあるか」

加蓮「………」





『加蓮へ。

いざ加蓮と向かい合うと言えないかもしれないから、こうやって手紙に俺の想いをしたためておくよ。ヘタレな俺を笑ってくれ。
まずは、総選挙一位おめでとう。さすがは俺が育てたアイドルだよ。加蓮は俺のおかげって言ってくれたけど、あの結果は間違いなく加蓮の実力だよ。本当におめでとう。加蓮をプロデュースできて本当に光栄だよ。
けど多分、今聞きたいのはそういう言葉じゃないよな。
加蓮がどれだけ俺のことを好きなのかは、薄々だけど気づいてた。最初はただの、思春期の恋だと思ってた。よく言うじゃん。恋に恋する時期だって。すぐ他の男に目移りするって、そう思ってた。
けど、俺が思ってたより加蓮の俺への想いは深いことを知って、これは真剣に向き合わなきゃなと思った。

だから言うよ。俺は加蓮の気持ちに応えてやることはできない。
加蓮はアイドルで、俺はプロデューサーだから。それもあるし、俺には知っての通り、もう大切にしたい人もいる。
もちろん加蓮のことが嫌いなわけじゃないけど、加蓮を恋愛対象として見ることはできない。本当にごめん。
振った俺が偉そうに言えることじゃないけど、加蓮ならもっといい男が絶対見つかるから。あっ、今はアイドルだから恋愛禁止だけどな!
だから…俺のことはさっぱりあきらめて、いつか、加蓮がいいなと思った人と一緒に人生を歩んでほしい。

最後になるけど、
加蓮は俺の自慢のアイドルだよ。それだけは変わらない。
だからこれからもよろしくな』


加蓮「……ウウッ……グス…ウッ…」






⦅アタシがプロデューサーに感じていた絆は、プロデューサーにはなかった⦆

⦅アタシがプロデューサーに寄せていた信頼は、ただの独りよがりだった⦆

⦅所詮アタシは、プロデューサーとは仕事だけの関係でしかなかった⦆




『…………………………』

『………………プロデューサー』



『このまま目を覚まさなければ……プロデューサーは誰のものにもなることはないのかな』



『あの人に…プロデューサーのこと取られないですむのかな?』

『………………………』

『………………グス…………ごめんね、プロデューサー…………………』

『こんな最低なアイドルで…………………ごめんね……………!』




『……………………………………………………愛してるよ。世界中の誰よりも』


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