ロード・エルメロイU世「最初からそれがお望みだろう、レディ?」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/15(月) 23:03:39.22 ID:uimHEu7hO
「ロード・エルメロイU世」
「なんだね、ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ。私は君の問いに答える義務がある」
「私はそんな君主になれるだろうか」
「なれるとも。私がきっと君を成らせる」
「我が兄は、私のことを見捨てないか?」
「見捨てないとも。どれだけ不出来な教え子だろうが、学ぶ気概さえあれば見捨てない」

魔術師とは生涯を魔術に捧げる学徒である。
そして生きることはそのものが勉強なのだ。
つまり、私が生きる限り義兄は見捨てない。

「もしも私が堕落したらどうする?」
「この私が叩き直して矯正してくれる」
「それは恐いが、同時に愉しみだな」
「レディ。君は被虐心を封印したまえ」

嗜めつつも義兄は穏やかで、甘えたくなる。

「ロード・エルメロイU世。いや、お兄様」
「今度は何かね、ライネス」
「どうか、私を導いて欲しい」

義兄の胸に縋り付きただのライネスとして。

「貴方こそ、私の師だ」

声が震える。胸が熱い。瞳が、赤く染まる。

「貴方に従う。貴方を敬う。だからどうか、私を貴方が夢見る偉大な君主にして欲しい」

すると、ロード・エルメロイU世は気恥ずかしそうに目を逸らしつつ、ぽつりと呟く。

「参ったな。まるで、あの時のボクだな」

苦笑しながらも、義兄はしっかりと頷いた。

「ああ、約束する。君を偉大な君主に……」

ぎゅるるるるるるるるるるるるるるぅ〜っ!

1番良いところでやはり義兄は間に合わない。


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