【ガルパンSS】沙織「彼女のうたかた」エリカ「ある日の喫茶店での出会い」
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10:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:11:19.75 ID:a4T5KC6j0


「きっと小梅もレイラも小島もツェスカも。そんな風に今日という休日を過ごしてる」


なのに、逸見さんはその『当たり前』に自分を含めない。

余りにも悲しい独白を終えた逸見さんは、私に向き直ると嬉しそうに微笑む。


「だから、今日はあなたと出会えて良かった。私の休息を生きるために必要なものじゃなくて、

 ただただ無為な、ただただ普通な、なんて事のないお喋りの時間にしてくれたから」


呼吸する。

それは普通の事で、当たり前のことで、逸見さんの言う通り必要に駆られてするようなものじゃない。

その『普通』で、『当たり前』を逸見さんは諦めているのだろうか。

美術館の絵画のように。美しいと思っていても、自分が触れていいものだとは思わないのだろうか。

それを……私がどうこう言う権利があるのだろうか。

だって逸見さんはもう、それを受け入れているから。

私が彼女の内面を推し量ろうとして黙っている姿を、どう思ったのだろうか、逸見さんは申し訳なさそうに目を伏せる。


「……ごめんなさい、変な事言ったわね。忘れてちょうだい」

「なら、私は逸見さんが落ち着ける方法探すね」

「え?」



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