高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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◆jsQIWWnULI
2020/08/08(土) 19:23:41.43 ID:b+VIQ/E60
愛野アイ「絶対について行っちゃだめだよ!?」
前略
その日はぽかぽかの洗濯日和でとても気持ちのいい朝でした
「にゅ」
アリア社長は扉をあけながらそう言うと、一人でどこかに行ってしまった。私はベットのシーツを干しながらそんなアリア社長の後姿を見送る。
「……アリア社長、どこに行ったんでしょうか?」
タオル類を干していたアイさんが、しわを伸ばすようにパンパンとタオルを叩きながら口を開く。
「……気になるの?」
「そうですね。ちょっとだけ」
「ちょっとだけ?」
「……だいぶ、気になります」
私がそう言うとアイさんは笑った。アイさんはいつも私の心を読み取る。
「じゃあ、行ってくる?」
「え?行くってどこに……?」
「アリア社長の尾行」
「尾行」
「そ。尾行」
「でも、洗濯物がまだ……」
「大丈夫。もうこれだけしかないから」
アイさんはそう言って、籠の中に入った洗濯物を私に見せる。そこには残り数枚のタオルが入っていた。
「洗濯ものもこれで終わりだし、ゴンドラの練習ついでに行ってみたら?」
「そうですね……でも、どうしてゴンドラ……?」
私がそう尋ねると、アイさんはアリア社長の電動ゴンドラがある場所を指した。本来あるはずの電動ミニゴンドラの姿は、そこにはなかった。
「なるほど」
「そういうこと。あ、藍子ちゃん」
「はい?」
シーツを完璧に干し終わった私は、さっそくアリア社長を追いかけるための準備にかかろうとしていた。そんな私にアイさんは声をかけてきた。
「もし、でっかい猫のシルエットを見つけても、絶対に追いかけちゃだめだからね?」
「は、はあ……」
「じゃあ、がんばってね」
アイさんはそう言うと、空いた籠をもって部屋の中に入っていってしまった。
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