式波・アスカ・ラングレー「忘れられない人」
1- 20
2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/30(火) 22:09:04.62 ID:sYBNk+YYO
「君は生きている」

式波を勇気付けるように、こちらの認識と彼女の認識を一致させるように、自らにそう言い聞かせるように、幼児を諭すように、言葉を選んで、相手に伝える。

「俺たちは、君に生かされている」

式波やWILLEのみんなのおかげで、この第三村の生活は成り立っている。それは事実だ。
誰が何と言おうと、それだけは確かで、そもそもニアサーが無ければ俺と式波は距離を縮めることすら出来なかったわけで。だから。

だから、式波。君は、立派だ。君は、偉い。

「ケンケン、いつもの」
「はいはい」

だから俺はいつものようにアスカを褒める。
子供にするように、彼女の頭を撫でてやる。
目を細めて満足そうな式波を見て癒される。

俺はこのために生きているのだと実感する。

「寝たふりをして瞼を閉じるとね」

ぽつぽつと、式波が語る話に、耳を傾ける。

「14年前のことをよく思い出すのよ」

ぽつぽつと、雨が降り始め、雨音が響いた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
10Res/9.68 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice