武内P「島村さんとの距離が近いようなんです」
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11: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2021/12/28(火) 06:23:22.51 ID:Om8/vz+U0
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まゆP「……で、そのお願いを受け入れたわけだ」

武内P「はい……断る事など、できなくて」

まゆP「はぁ……オマエさあ」

武内P「し、しかし! 数年もすれば、いえ数年どころも一年もしないうちに彼女も気づくはずです。私などでは彼女に釣り合わないと」

まゆP「……なあ、四年後のまゆが俺を諦めてる可能性はどのぐらいだと思う?」

武内P「四年……四年ですか」

まゆP「そうだ。叶わない想いが冷めるには十分過ぎる長さだけど、どうよ?」

武内P「……四年程度で佐久間さんが諦めるとはとうてい思えません。せめて十年は必要でしょう」

まゆP「オマエ……俺を前にしてハッキリと言ってくれるな。俺がこの戦いを十年以上続ける必要があるってサラリと言いやがって」

武内P「あの佐久間さんと対峙している貴方が、甘い願望を抱いているとは思っていませんので」

まゆP「ん。まあ十年で済めば御の字だと思っている。つまり俺は十年以上まゆの猛攻をしのぐ必要があって、その覚悟をしているつもりだ」

まゆP「けどオマエはダメだ。俺と同じぐらいの覚悟が必要なのに、一年もしないうちに卯月ちゃんの想いが冷めるなんて夢を見ている」

武内P「え……? いえ、あの……島村さんの想いが、あの佐久間さんに並ぶとは思えません」

まゆP「しっかりと言質《げんち》取られてるクセに何言ってんだオマエ。いいか? 明日から卯月ちゃんはオマエと距離を取るだろう。一見な」

まゆP「けどな、オマエとの約束を取りつけた自信が彼女を強くする。逆に約束してしまったオマエは弱くなる」

まゆP「彼女はふとオマエと目があった時、優しくも情念の込められたほほ笑みを返すだろう。彼女の何気ない一挙一動でオマエは情けなく狼狽《うろた》えちまうんだ」

まゆP「男と女が将来の約束をしてしまった以上、目を合わせるだけでも十分なんだよ。今までみたいに距離を詰める必要なんか無い。彼女はアイドルとしてわきまえたようでいて、これっぽっちもオマエを諦めていないぞ」

武内P「まさか! いくらなんでも考えすぎです」

まゆP「考えすぎ……考えすぎねえ。まゆを相手にして疑い深くなったかもなあ、俺」

武内P「ええ。あそこまで一途な子はそうそういませんから」

まゆP「考えすぎと言えば……距離を取るって話を切り出そうとしたら、卯月ちゃんから話し始めたんだろ? で、話のペースを持っていかれて約束をしてしまった……ねえ」

武内P「何が言いたいんですか、まゆP?」

まゆP「……いや、オマエの言う通り考えすぎだ。予断は許さないとはいえ、オマエの当面の問題は解決できたんだ。飲もう飲もう!」

武内P「ええ、今日はとことんまで付き合います」

まゆP「ん〜、しかし変だよなあ。俺たちちゃんとこうやって飲みながら対策練ってるのに、なんでアイドルに追い詰められるんだろうなあ?」

武内P「そうですね。二人で力を合わせているのに」

武まゆP『不思議だなあ』


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