志熊理科「僕が男なら良かったのに」羽瀬川小鷹「そんな寂しいこと言うな」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/25(火) 23:58:07.59 ID:TbAmusgxO
「不健全ね。それは客観的に見て?」

主観的に見ても、好きな女の子に対して友達面をし続けるのは不健全だと思う。

「世の中の中高生はみんなそんなものだよ」
「かもな」
「まあ、小鷹には関係ないことだろうけど」
「ああ」

周りがどうだろうが知ったこっちゃない。
好きになったのは俺で、それがたまたまようやく出来た友達だった。時系列すら無関係。

「なあ、理科」
「なに、小鷹」
「世の中の中高生はどうやって折り合いをつけて暮らしているんだろうな」

素朴な疑問をぶつけると、理科は頬杖をついて口を尖らせ、「知らないよ」と呟いた。

「両思いになれなければ真っ当な生殖行為には至れないわけだから、いずれ諦めて疎遠になるかもね」
「それは虚しいな」
「僕は寂しい。そうなりたくないと思う」

そう言って唇を真一文字に結んだ理科は覚悟を決めたように席を立ち、俺を見下ろす。

「立って、小鷹」
「お、おう」

促されて腰をあげると、逆に見下ろす形に。

「むむっ……頭が高い!」
「どうすりゃいいんだよ……」
「跪いて」

へいへいと跪くといきなり抱きしめられた。

「もがっ!? り、理科、さん……?」
「こ、これで我慢してっ!」

理科の薄い胸ごしに伝わる高速の心音を聴きながら、たしかに人間なのだと実感した。


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