提督「冬月を拷問する」
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6:名無しNIPPER
2022/06/22(水) 12:56:26.99 ID:Tm5B+AGi0
提督「さて……しばらく焼いたのちにひっくり返して……また焼く」

提督「こうして焼いていると……気づくか、冬月」

冬月「にお、におひっがっ!!」

提督「そう、変わって来ただろう! これがホットサンドの醍醐味というやつだ!! 蓋をされ、中で閉じ込められていた匂いが熱されて熱されて完成直前に吹き出して来る」

提督「たまらんだろう!!」

冬月「ああ!!」

提督「さあ、これを食いたくば何を言うべきか分かっているな!!」

冬月「――――っ」ギシッ

提督「どうした? 欲しくないのか?」

冬月「だ、ダメだっ。貴様の術中にはまるわけにはいかない! どうせサラダにジャガイモでも混ぜているのだろうっ。そうして私をイモで染め上げるつもりなんだ! 分かっているぞ、私を舐めるなっ!!」

提督「冬月、貴様こそ私を侮るなっ。カボチャにジャガイモを混ぜてサラダなど作らん。それはグラタンやパイの時にするつもりだっ」

吹雪「結局混ぜるつもりなんですね、司令官……」

提督「このサラダには混ぜ物などしておらん。カボチャによるカボチャだけのマッシュサラダだ」

冬月「カボチャ……100%中の100%……ごくり」

提督「さあ、貴様に耐えられるかっ」パカリ

冬月「――あああぁぁぁぁぁっ!!!」ガツガツガツ

冬月「あふっ……ほひっ……んぐっもぐっ」

冬月「外は黄金色に焼けていて、パリッとしている。その下にはパンが持つモチモチとした食感が……!」

冬月「具もカボチャの甘味とソーセージの塩味が混ざり合っていい具合に甘じょっぱく、それをクリームチーズの酸味が引き立てていて……!」

冬月「なんだこれは……! なんだこれは……!! 沁みる……!!」

冬月「さすが、さすがカボチャの――」

提督「クククッ……それはどうかな?」

冬月「なにっ!?」

提督「それはどうかな、と言ったのだ」

冬月「き、貴様……嘘をついたのかっ!」

提督「いいや? 私は言っただろう。サラダには、と」

冬月「ま、まさか……」サーッ

提督「そう、貴様が食べたのは……ジャガイモパンだぁぁぁぁっ!!」

冬月「ばか……な……。この冬月が……騙されたと……いうのか……」ヨロッ

提督「ヒントは与えたはずだ。言ったろう、ビスマルクが輸入したと。ドイツはソーセージとビールが美味い。そして――」

冬月「ジャガイモも美味く、主食とされている国……だ……」

提督「その通りっ! ドイツ語ではカルトッフェルブロート呼ばれ、比較的メジャーなパンだっ!」

提督「普通のパンよりもモチモチしていて、焼くとカリッと香ばしい! 冬月。貴様の言った通りになぁぁぁっ!!」

冬月「いやぁぁぁっ!! イモが……ジャガイモが私の中にぃぃぃっ!」

吹雪「…………」



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