1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/09(水) 09:37:55.06 ID:YdrHANSAO
以前、VIPにて少しだけ、導入部程度を書いた物です。
未完のままがずっと気持ち悪く、かと言って携帯で書き溜めをする余裕も無く。
無責任でいい加減なことですが、なんか続きを書きたくなったんで書きます。
書けるときにポツポツと書きたいことを書くつもりなので、基本投下するペースというものは自分勝手な形になります。
チラ裏の落書きとでも言いましょうか、お見苦しくないように努めたいと思いますので、どうか存在することをお許しください。
2:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 09:43:13.81 ID:YdrHANSAO
“街の人たちが困ってるんだって!”
お姉ちゃんはそう言った。
“居場所がわかったらしいよ! これはもう、狩りにいくしかないよね!”
3:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 09:47:26.43 ID:YdrHANSAO
コンコンと、部屋の戸を叩く音が聞こえた。
眺めていた写真を机に戻して、私は来訪者へ返事をした。
梓「憂、起きてる?」
4:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 09:49:38.26 ID:YdrHANSAO
憂「受かると、いいな」
梓「受かるよ。憂なら間違い無く」
憂「お姉ちゃんは、一度落ちてるんだ」
5:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 09:52:50.84 ID:YdrHANSAO
純ちゃんは、梓ちゃんがHTTに加入した時期にハンターになってから、無所属のまま色々なパーティーに客員として参加している、ソロのハンター。
一緒にクエストをこなした事のある梓ちゃんは、純ちゃんを「動きは粗いけど、攻める時と退く時の判断力が速くて生存能力が高い」と評価してる。
純「はぁ〜っ、憂のお茶は美味しくて染みるぅ〜」
6:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:34:24.64 ID:YdrHANSAO
教官「──止めえぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」
闘技場に教官さんの声が木霊する。
憂「ハァ…ハァ…ハァ…」
7:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:37:00.00 ID:YdrHANSAO
なんかもの凄いことをさらりと告げられた!
憂「神童…ですか? お姉ちゃんが?」
教官「うん? 話した事はなかったか?」
8:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:38:36.62 ID:YdrHANSAO
《えへへー、試験落ちちゃったよ憂〜》
あの日、お姉ちゃんが試験から帰ってきた日のことを思い出す。
お姉ちゃんはすり傷と土埃だらけで、そんなに怪我をするくらいなら、ハンターになんてならないで欲しいと思った。
9:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:39:47.09 ID:YdrHANSAO
教官「その次の試験は正しく、正規のモンスターを準備した。本来はこちら側の不備であるから再試験について、我輩はギルドに殴り込みにいくところだったのだが」
この人なら、本当に殴り込みに行っただろうな。
教官「唯は嫌な顔一つせず、問題無しに試験をクリアしてみせた。本当に、大したものだった…」
10:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:43:36.83 ID:YdrHANSAO
梓「──憂っ!」
訓練所を出たところで、待っていてくれた梓ちゃんと純ちゃんと合流する。
純「随分はやかったね? 試験どうだった? ババコンガにくちゃいのヤラれてない? 教官泣いたりしてた?」
11:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:45:20.47 ID:YdrHANSAO
梓「…私はべつに、なにもしてないよ」
梓ちゃんの言葉に、純ちゃんもウンウンと頷く。
梓「人はね、自分で立とうとしなくちゃ、支えられても立てないんだよ」
12:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:46:40.37 ID:YdrHANSAO
純「だあぁぁぁ! 辛気臭い!!」
憂「じゅ、純ちゃん?」
純「あのさっ! せっかく憂がハンター試験に合格したって言うんだから、もっとはしゃごうよ、もっとはっちゃけようよ!!」
13:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:50:17.10 ID:YdrHANSAO
教官「ふむ。ならばここは我輩が持つとしようか」
純「うわっ!」
憂「き、教官さん?」
14:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:53:42.88 ID:YdrHANSAO
結局その後、食堂で教官さんが「食券・上」を振る舞ってくれて、全員でお料理に舌鼓を打ってから、
鍛冶屋さんで「マフモフ装備一式」と片手剣「ボーンククリ」を揃えてプレゼントしてもらった。
武器が片手剣なのは、私が試験中に片手剣ばかり使っていたことと、教官さんの「オマエは常に広い視野をもち、かつその場の状況に対応できる能力がある」
と言ってくれた。
15:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:55:01.05 ID:YdrHANSAO
純「いやぁ、そこにお酒があったなら、飲むしかないでしょ」
梓「どこの登山家だあんたは! …あぁもう憂ごめん、私純のこと送って行くから、ここで」
憂「うん、また明日ね」
16:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 10:56:45.09 ID:YdrHANSAO
憂「ただいま」
暗い、だれも居ない部屋に向けて帰宅の言葉をかける。
まだ夕方前だけど、外に出るときは家中の木戸を閉めるため、家には光らしき光は無い。
17:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 11:33:34.76 ID:YdrHANSAO
翌日。
私は目が覚めてから、朝食を食べて家の掃除をして、そして装備品とポーチを身に着けてから、家を出る。
村の広場の前にはもう梓ちゃんと純ちゃんの姿があって、私に気付くと手を振ってくれた。
純「さぁ〜てぇ、今日は記念すべき憂の初めてのクエストの日ね!」
18:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 11:34:36.45 ID:YdrHANSAO
憂「お邪魔しまーす…」
木戸を押し開けて集会所の中に入ると、やや薄暗い、松明で照らされた空間が広がっていた。
純「どもども〜」
19:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 11:36:12.11 ID:YdrHANSAO
梓「マスター……“さわ子さん”! 新人が挨拶に来たんですから、しっかりしてくださいっ!!」
さわ子「……ん〜?」
すわった眼で梓ちゃん、純ちゃん、私を順に一瞥していくと、ゆっくりと顔を一度うつむかせる。
20:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 11:37:37.53 ID:YdrHANSAO
さわ子「なら無理に格好良く振る舞う必要ないわよねぇ」
と、張っていた背筋を曲げて、まるでアイスクリームがとけるようにその場に崩れ落ちるさわ子さん。
梓「もぅ、だらしがないです!」
21:梓「モンスターハンター?」[sage]
2011/03/09(水) 11:42:28.60 ID:YdrHANSAO
憂「あっ、あの!」
認可証を受け取って、集会所を去ろうとしているさわ子さんの背中に声をかける。
それはさわ子さんだけではなくて、この集会所にいる人達みんなへの、挨拶。
92Res/79.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。