過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:27:45.26 ID:X5AOPpqso

 気が付くと上条を追う足音は止んでいて、そっと後ろを伺っても人の気配どころか野良猫一匹見当たらない路地が広がるばかりだった。
 前を向くと建物の間から抜けたその先は川沿いの広い道路が目の前を横切り、時折乾いた音を立てて車が通り過ぎては暗闇に慣れた目をライトで焼いていく。

「はぁ……今日も不幸だった。明日はもう少し幸福だといいなぁ……」

 左手に持った買い物袋からたぷたぷと液状になった中身を思いつつ溜め息を吐く。
 幸いにも自宅であるアパートへは目の前の川を渡れば5分と経たず到着する位置だった。
 が、橋に差し掛かった所で上条はその足を止め、再び溜め息を吐いた。

「ちょっと! 人の顔見るなり何なんだよその溜め息は! いくらなんでも失礼かも!」

 辺りに明かりもなく視界は闇に閉ざされてる中、その真っ白な服装と輝くような銀髪が鮮明に浮かび上がり、上条はそのただでさえ低いテンションを更に低下させうな垂れる。

「なんでお前がここにいるんだよ。ってかつまり、俺を追ってたあいつらは……」

「ふん、当然私が片付けたに決まってるんだよ」

 フンス、と鼻息も荒く薄い胸を張る少女の指先からは人工とも天然とも付かぬ光が灯り、少女の白磁のような顔を照らし出した。




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