過去ログ - 結「やっぱり桂馬君には敵わないよなあ」(神のみSS)
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2:1 ◆/5mmo/htMU[saga]
2012/04/06(金) 01:02:04.29 ID:/lOoac1x0


【序章】


「結、悪いけどまたノート見せてくれないかしら?」

「もうまたかい美生?ちゃんと授業聞かないとダメじゃないか」

ボクはそう言って、目の前の小柄なクラスメート、青山美生にノートを貸してやる。

「昨日バイトが長引いて寝不足なのよ。あがりの間際にラッシュが来たから大変だったわ」

美生は小さくあくびをしながらノートを受け取る。大口を開けないあたり、まだ元お嬢様の名残がある。

「バイトって、あのパン屋かい?」

「パン屋はそんなに夜遅くまでやってないわよ。その後のファミレス。今朝はコンビニだし、ほとんど寝てないのよ」

またバイトが増えてる。彼女の家は母子家庭で、母親はパートを掛け持ちしており、彼女自身もバイトを掛け持ちして
家計の手助けをしているらしい。しかし少々働きすぎではないのか?

「あんまり無茶したらダメだよ。体を壊したら元も子もないからね」

「ありがと。まあ倒れない程度には気を付けるわ。じゃあ昼休みの後に返すわね」

美生は少々疲れた笑顔を見せると、自分の席に戻って行った。

美生は元お金持ちで、少し前までそれを鼻にかけて高慢な態度を取っていた為に、クラスに友達がいなかった。今は普通
の家庭になってしまって、家計を助けるためにバイトを始めた事で愛想もよくなり、とっつきやすい女の子になった。
しかし彼女の急激な変化にクラスメートは馴染めず、まだ遠巻きに見ている。美生もそれをよく分かっているので、自分
から周囲に溶け込もうとしない。元お嬢様のプライドが邪魔しているのかもしれないが。イジメにはなっていないが、彼女
は孤立していた。





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