過去ログ - あずさ「蒼の黒さは」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:03:07.16 ID:BaNO6aKD0
こんばんは。
これは、ある時ふと浮かんだものを膨らませた作品です。
(相変わらずのアイマス好きですね)

楽しんでいただければ幸いなのですが。

それでは書き溜めを投下していきます。

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:04:44.82 ID:BaNO6aKD0
「それ」が本当は何なのかはそれにしか分からない。
しかし我々は皆、自分のいいように「それ」をおもう。
そうしてこの世界はできている。
そうしてこの世界に生きている。



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:09:29.55 ID:BaNO6aKD0
 私の前には一人の女性が立っています。

黒みがかった青い髪、豊かに膨らんだ胸、真っ白なドレスの姿。

少し汗ばんでいるのはここまでの道中、迷ってしまい、差し迫る時間と競った結果というのは自業自得でしょうか。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:15:01.52 ID:BaNO6aKD0
 765プロダクションという小さなアイドル事務所で出会った十二人の仲間、
今その場所では私より年下の子が大先輩として、まだ何も分からない新人アイドルの子たちに、
目の前に広がる世界についての指導をしてあげているということです。

 こんなことを聞くと、短大を卒業し、
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:20:08.42 ID:BaNO6aKD0
 この歳――といってもまだまだ若いと思いますし、
周りからもそう言われるので間違ってはいないでしょう――
になって、あの日々を思い返すことは、楽しさも、辛さも、色々な形で私の中にあって、
今の私をつくるものになっています。

以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:25:33.48 ID:BaNO6aKD0
 さて、式の準備は時間のかかるものです。

今この場にいて私と話している彼は、どうせ今は暇だということで笑顔で横にいてくれます。

まだ余裕がありそうなのでせっかくですから思い出話を、
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:32:46.15 ID:BaNO6aKD0
 
 「あずささん、運命の人に出会うために、普段どんな努力をしているんですか!?」

「そうね〜、アイドルとして活躍して、素敵な人に見つけてもらうのが私の計画なのだけれど〜」

以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:39:51.12 ID:BaNO6aKD0
「でもでもっ、ここにきて得意のダンスも頂点といえるレベルまできたと思うし、
次に目をつけるのは見た目かなあと思ったんです!
千早だって歌姫≠ェ冠詞になってからずいぶん経つじゃないか、
そろそろなにか別のものもセールスポイントになるように考えるのもいいんじゃない?」

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:46:02.72 ID:BaNO6aKD0
「う〜ん……」

思案にふける私の前で真があずささんに泣きついている。

「千早ちゃんも、人の事を自分のことみたいに真剣に考えられて、素敵だとおもうわ〜」
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 21:53:12.05 ID:BaNO6aKD0
「くぅっ」

真とひそひそ話しながら、そして唇をかみながら、彼女のはっきりとした、
とても女性的な曲線が描く体のラインを見つめた。

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:00:03.67 ID:BaNO6aKD0
彼は本気だ。

「本気≠チて書いて、マジ≠チてよむんだよっ!」

と春香が意気揚々と披露してくれたどうでもいい当て字の完璧な例が今目の前にある。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:05:38.07 ID:BaNO6aKD0
「おまちどうさまです」

「そう言って前に置かれた特大のチョコとクリームの山が、
人生の厳しさというものを僕たちに全く遠慮なく示しているようだった。
いつもは気の置けないマスターに殺意のある視線という指向性を極度に持たせた切っ先を向けた。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:10:00.85 ID:BaNO6aKD0
「千早ちゃん、なんだか真ちゃんはショックだったみたいね〜」

とおもうでしょう。

彼だけじゃないんです、その先の光を欲したのは。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:15:07.86 ID:BaNO6aKD0
「……はい、そうですよね」

「千早、でもおいしかったでしょ」

「ええ、苦かったけれど、味わい深かったわ」
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:20:10.91 ID:BaNO6aKD0
「それからもう一つ。
言葉にしても伝わらないこともある、でも、例えそのどちらだとしても、相手のことを思うのをやめてはだめ。
自分は自分の世界で生きているのよ。
そしてその世界は私たちが見たり、感じたり、考えたことの結果としてできているの」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:24:20.69 ID:BaNO6aKD0
「それで、最初の話に戻るんですけどー」

「のどが渇いたわね〜」

「すみません、マスター、あずささんにアイスティーをお願いします」
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:28:45.02 ID:BaNO6aKD0

 今、私は、真っ白なドレスを着て鏡の前に立っています。

十年前と変わらぬ髪、十年前よりずっと大きくなった胸。

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:31:32.14 ID:BaNO6aKD0
隣にいる彼……いいえ、もう彼女、としか呼べないくらいの、魂に磨きのかかった、
素敵な女性は、にこりと笑って言いました。

「千早がこんなセクシーでグラマーになるなんてなー」

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:34:18.82 ID:BaNO6aKD0
「う、うん。千早とかあずささんみたいにロングにはしないけどね。
せいぜいミディアムくらいかな、
相変わらず体育会系の仕事も多いし」

「わたしはウェルダンがいいわ、生の部分があるとだめなのよ」
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:37:19.81 ID:BaNO6aKD0
「あの、質問なんですけど、結婚してから何か自分のなかで変わったこととかありますか?
今、真とその話をしていて……」

「きいていたわよ〜。
そうねえ、男の人と一緒になるのは色々たいへんだわ〜」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:41:06.41 ID:BaNO6aKD0
「あの、具体的には……」

「ききたい〜?」

「はい!」
以下略



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