過去ログ - 【聖杯戦争】やる夫はステゴロワイヤーアクションで戦うようです
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19: ◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:32:39.84 ID:K8r29XpB0

 そんな連中が聖杯をめぐって争うというのはどういった心境の変化だろうか。

 100年ほど前の1800年ごろ、この極東の地に3つの魔術師の家系が集結した。
彼らの言うところの「始まりの御三家」、遠坂、間桐、アインツベルンの三氏である。

 三氏は大掛かりな魔術によって、どんな願いも叶えるという聖杯を作ろうとした。
そのためには相応しい人間を選ぶ、決闘をしなければならないのだという。

 それが聖杯戦争なのだが、私たちはそれが具体的にどういうものなのかさえ知らない。

 さて、ホテルの従業員たちは遠いアメリカの来客に慌てており、我々の口に合うような
料理がどういったものか、目を白黒させながら私に訪ねてきた。

 真紅嬢は日本人の考える格式ある料理が、すでに新鮮な魚のスライスしかない、と憔悴しきっており、
いっそ近場のパン屋を訪ねて、売れ残りでもいいからお腹いっぱい食べたいの、とうなった。

 できる夫はといえば、真剣に魔術師同士の決闘について考え込んでいた。
前述した通り、よほどのことでもない限り魔術師が他の魔術師と接触することはない。

 しかもそれが戦いに発展することは、極めて考えずらいできごとだという。

 まあ、考えても仕方ないじゃないですか。それよりも腹ごしらえしませんか。と私が切り出すと。
空腹を思い出したように、そうか。とだけ答えてから立ち上がって部屋の隅に向かった。

 慣れない土地での行動に、支障を来たしているのは俺たちだけじゃないはずだよな。とやらない夫。

 それはそうに決まってるのだわ。と真紅嬢。
日本人はどこに行っても私たちを物珍しく見物したがるし、言葉だって通じないハズなのだわ。

 そうだ。私たちはやらない夫の薬で言葉は話せるし、漢字も読めますが、
他の魔術師たちは相当、骨を折っているんじゃありませんか。と私も意見を重ねた。

 しかしそこでやらない夫は、暗示をかければ難しくはないさ。と苦笑した。
むしろ、こんなことで魔術礼装を使うほうが、よっぽど魔術師としては不出来なことだろうよ。

 そういって彼は恥じたが、私は、それは違います。と反論した。
だって、私のような人間でも扱える便利な道具が、物分りの悪い連中のせいで使えないなんて、
今になって思えば、腹の立つことじゃありませんか!

 便利なことに魔術に関する会話は英語で話せば、魔術の秘密を守ることに関しては
この聖杯戦争は問題なさそうだ。



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