過去ログ - 【聖杯戦争】やる夫はステゴロワイヤーアクションで戦うようです
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5: ◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:57:51.76 ID:I1Z6pX9g0

 しばらく私は本職の貿易商として忙しく働いた。
いささか生活に余裕を得た私は、ニッポンという国の様々な品物を取り寄せて、
幾らかを売り、気に留めた品だけは売らずに自宅に飾ることにした。

 そこで私はインスマスやプロヴィデンスで木乃伊やら魔術にまつわる品々を
海外から買い集める魔術師の噂を聞き、魔術師協会も手を焼く
ウィルマース・ファウンデーション
《 対 邪 神 組 織 》という結社があることを思い出した。

 根源や魔術師としての研究に一切、興味を見出さない連中で、外宇宙の蕃神や
彼らや彼等の眷属を信奉する教団や秘密結社との抗争に明け暮れているという。

 彼等の幹部のひとりが極東のニッポンの「フユキ」で行なわれた聖杯戦争を模し、
同じくニッポンの「イセ」と呼ばれる地で自分たちも聖杯をめぐる戦争を始めるつもりだという。

 聖杯戦争とは神の御子の聖遺物にして、それを持つ者に栄光をもたらすとされる聖杯をめぐり、
魔術師たちが決闘を行い、聖杯に相応しいひとりを選ぶ大掛かりな儀式であるという。

 「イセ」はニッポンの都市のなかでも古い縁起を持つ地である。
「イ(伊)」は杖を持った老人の姿を示す彼等の文字、漢字の一字であり、
その意味は「部族の長老」を意味するという。「セ(勢)」は勢いであるとか、繁栄を意味する文字であり、
おそらく2字を合せて「王の繁栄」を意味する名と言える。

 多くの諸侯や僧侶たちが求めた聖杯を争うに、相応しい名の都市といえるだろう。と私はひとり合点した。
だが調べを進めるうち、イセという都市がニッポンの主要な民族、アマ族の呪術的根拠に依ることを見つけた。

 アマ族はニッポンの古代の民族であり、その後、ほかの民族を集合してヤマトを号した。
彼らは海と太陽の神であり、同時に巫女、しかも神官というより魔術師に近い、性格を持つ
アマテラスという彼等の神を祀る地として、イセを選んだ。

 イセはヤマト族の勢力、古代の王国の東端に位置する紀伊半島の先にあり、
彼らの呪術で祖先の神を東の端に祀ることで国家が安寧すると信じたからだという。



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