過去ログ - 京子「萌ゆる百合の花も、枯れれば醜くありけり」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/06(日) 20:33:14.63 ID:0s1iP1/no
今日のお茶は、また一段と濃口だな」
結衣がそう呟き苦笑すると、ちなつは「はっ」と何かに気づいたように目を見開き、そしてまた直ぐに俯いた。
「葉の分量を、間違えてしまって」
ちなつは伏し目がちにそういった。
暫しの沈黙。
結衣は、本当ならばこのまま、黙りこくっていたかった。
しかし、泥の様に沈み込んだちなつの姿を見てしまっては、そうもいかず、観念したように只一言
鉛よりも重たい唇を押しのけて、ひねり出した。
「仕方ないよ。それは」
それはちなつに対して、というよりも、自分自身に言って聞かせるような言いざまだった。
不意に口をつきそうだった本音を咀嚼し、飲み下すための、形ばかりの言葉。



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