過去ログ - モバP「白坂小梅はみえている」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/25(月) 21:55:13.79 ID:d5tGG4Gs0

「私は…嬉しい、です、けど…プロデューサーさん、とか…他の人が、危ない、かも」

危ない?小梅が言うなら相当だ。彼女にはみえているのだから。
けれど、そのときの俺はうれしさのあまり、それを深くは考えていなかった。

『小梅が言うなら相当に危ない…だろうけど、今回は有名な霊媒師の人が来てくれるらしい』

「わ、わかり、ました…そう言うなら、わたしも…嬉しい、から」

『よかった。よし、じゃあ、頑張ろうな!』

「は、はい…」

そうして当日になり、ロケバスに乗り込んで目的地まで行く途中。
車はパンクしたり、スタッフさんが原因不明の高熱を出したりしていた。
そのときには俺も焦りを感じていたが、後の祭りだった。

その焦りに反して、番組のプロデューサーは完全に面白がっていた。
苦しんでいるスタッフさんを映し、顔をこっちに、なんて言っていたのだから。
まさに、霊媒師と俺と小梅を除いた全員が、取り憑かれている、と言っても過言ではなかった。

そのまま異様な雰囲気でロケバスは現場についた。
契約時の資料によると、東京から数時間ほどの山奥の廃墟ということだった。
もともと、この一帯は児童養護施設、病院、木造の学校が存在していたそうだ。

けれど、不注意であろう火災でそれらが全焼した、との記載までは読んだことを覚えている。
新聞にも載っていた気がする。多数の死者、重軽傷者を出していたニュースを。




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