過去ログ - 七海「君と」罪木「彼女と」日向「彼女の恋」
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15: ◆A./pWd82aQ[saga]
2013/10/16(水) 19:58:11.76 ID:rl6CVVlao

左右田「――待たせたなッ!」

 振り向くと、屋上のドアの前に、俺の親友であるギザっ歯の男が立っていた。

左右田「”超高校級のメカニック”左右田和一、只今参上! ってな!」

日向「……罪木を呼び出したのはお前か。もうソニアさんのことは諦めたのか?」

左右田「バカ言うんじゃねえ! 俺のソニアさんへの愛は永遠だっつ―の! でもそれはそれとして、高校生の間、一度も彼女が出来ないってのは寂しすぎんだろ! ソニアさんとは……人生は長いんだし、またチャンスがあるかもしんねーだろ!?」

 これから告白をする相手を前にして、とんでもないことを言う。俺はてっきり、ソニアに告白するために(おそらく断られるだろうと思ったが)屋上の扉を開けるように頼まれたのだと思っていたが……悪い意味で客観的に自分を見ることを覚えたらしい。

左右田「というわけで、だ! 罪木さん! オレと付き合ってください!」

罪木「ふぇぇぇぇ……えっと、その……ごめんなさい!」

左右田「何故だ!?」

 左右田の顔が昔のホラー漫画そっくりに歪む。あんなことを言っておいて、何故だもクソもないような気もするが。

日向「……とりあえずお前はソニアさんのことを先にどうにかしろ」

 俺が左右田の肩に手を置いて慰めてやる。すると

七海「あ……もう充電切れそう。眠いし、帰るね」

 彼女は、目の前で繰り広げられていたコントじみた会話をまるで無視して言った。そしてこちらが声をかける暇もなく、屋上を後にする。

左右田「相変わらずマイペースなやつだな……」

日向「相変わらず? 左右田はあいつのこと知ってるのか?」

左右田「ああ。だってクラスメートだからな。アイツは七海千秋。”超高校級のゲーマー”だ」

 ”超高校級のゲーマー”か……それで、さっきの言動も少し説明がつくかもしれない。要するに、何でもゲームで例えたがる人間なのだろう。いわゆるゲーム脳というやつだ。



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