過去ログ - 「大好きですよ、先輩」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/10(火) 22:38:33.69 ID:gg5HFlPyo
これノンフィクション?


23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/11(水) 01:44:18.11 ID:RtibuCWSo
その日も僕は、部活へ行かなかった。
誰にも何も言われなかったし、別に僕がいなくても支障が出ることもないだろう。
それでも拭い切れない罪悪感を抱きながら、隣へと視線を流す。
相変わらず表情が分からない彼女、一体何を考えながら僕の隣を歩くのか。

以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/11(水) 01:50:24.90 ID:RtibuCWSo
結論から言うと、僕の予想は間違っていなかったらしく。
彼女は辺りをキョロキョロとしながら、所在なさ気に歩を進めている。
楽しそうな声、イライラした表情、たばこのニオイ……
やっぱり得意には慣れそうにもない。

以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/11(水) 01:55:42.69 ID:RtibuCWSo
「……すいません」

休憩スペースとはいえ、所詮はゲームセンター内。
騒音は和らいでいてもなくなるわけじゃない。
ミネラルウォーターを飲みながら謝罪する彼女の声色には、いつも以上に力が感じられず。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/11(水) 02:00:33.99 ID:RtibuCWSo
今日は学校へ行かなかった。
何か変わるなんて思ってなかったし、僕がいなくても何かが変わるわけじゃないけど、僕自身は大きく変わっているようで。
頭の端に浮かんでは消える面影に、胸がまたちりちりと音を立てる。
こんなことなら、学校へ行った方がマシだった。

以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/11(水) 02:01:02.25 ID:RtibuCWSo
つづく


28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/13(金) 22:51:42.37 ID:F/m/fKfzo
当然のように部活へ行かなくなった僕の隣を、彼女は何も言わずについてくる。
最初に大好きと言われた僕と、今の僕。
彼女の瞳に映る僕は、未だ変わりないのだろうか?
もちろん、口に出して聞けるわけはないし、答えて欲しいとも思わないが。

以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/13(金) 23:02:30.43 ID:F/m/fKfzo
「……」

いつもならすぐに去っていく彼女が、今日は僕の隣に立ち止まり虚空を仰いでいる。
仰いでいる、と言っても顔の傾きから予想しているだけなのだが。

以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/13(金) 23:24:23.50 ID:F/m/fKfzo
他人の家に入るなど、小学生の時にあったかなかったか程度でありましてや女子の部屋など未経験な僕だったので。
彼女の部屋は何の変哲もない普通の部屋だったけれど、なぜだか少し胸が鳴っている。
ベッドに腰掛ける彼女と、棒立ちの僕。
こういう時どうしていいか分からず、きょろきょろと辺りを見回すだけの自分が恥ずかしくなってしまう。

以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/13(金) 23:28:47.91 ID:F/m/fKfzo
せっかく彼女の家へ来たと言うのに。
僕と彼女は普段の帰路と変わらぬままで。
まったく進んでないように感じる時間を、紅く染まっていく空が否定していく。

「……もう、こんな時間」
以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/13(金) 23:29:18.09 ID:F/m/fKfzo
つづく


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