過去ログ - 【オリジナル】Re.乙女合体ガチユリダー
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga sage]
2014/01/10(金) 05:44:13.27 ID:Mvmb680AO
[まつり・路地裏]
卵ジオイド『QAAAAAAAA!!』
怪獣の耳鳴りがするような鳴き声の中で、綾乃さんの言葉が直接耳に響いた。
正純「は、はい」
綾乃「今から遠隔操作でリリーキャットとリリーブレードを送るわ、実戦……今からいける?」
先の包容とは違う、身体から熱を奪うような人工心臓の高鳴りが私の胸をおそった。
正純「……私は……」
怪獣は今まさに、轟音を上げて街におり立っていた。
迷っている暇なんてある訳がない、解っているのに……足がふるえた。
琴主「まつり……?」
正純「琴主さん……」
心配そうに、目の前にいる私の友達は言った。
彼女は楽しい子で、明るい子で、たまに凄く寂しそうな顔をする。
そこが何故か私の父に、そっくりだった。
正純「琴主さん……もし、世界があれみたいな怪獣に狙われていると言ったら……信じますか?」
琴主「……は?」
正純「私には、いえ私達には、それを止める力を……止められる存在を動かす力があるんです」
琴主「ちょ、ちょっとなに言ってるのさ正純!!逃げないと……!!」
正純「琴主さん」
私は、怪獣の出現でパニックが地下へと潜っていった街から、自分達も逃げようと手を引く琴主さんの手を強くにぎった。
正純「私はね、義体になってから大切な者を失いました……多分琴主さんも、義体になった他の皆もきっとそう」
そこまで言ったところで、大きな白い戦闘機の機影が私達の頭上を覆った。
私の機体、リリーキャットだ。
正純「だから、私はこの身体に意義と誇りがあると思うんです……失ったからこそ、私は守れるんだって!!……綾乃さん、琴主さんの誘導頼みました!!」
綾乃『……ふふっ、了解ねぇ♪』
機体の胸部から伸びた光線が私の胸を貫くと、意識がほんの一瞬ふわりと浮かび……やがて私は、一瞬の内にリリーキャットのコクピットに乗り込んでいた。
綾乃『はじめちゃんはパニックに巻き込まれたみたいで反応はまだ見られないわ……リリーブレードは無人でもそれなりにサポートできるようにしてあるから先に二機で牽制してて!!』
正純「了解……!!リリーキャット、正純まつり……行きます!!」
操舵を引くと、私のリリーキャットは先端から青く染まっていく。
そしてやがて全体が青く染まりきると、バーニアをつけて空を駆け出した。
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