過去ログ - 【オリジナル】Re.乙女合体ガチユリダー
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/31(火) 14:39:23.25 ID:QlURgqGAO
[琴主・天銅医大エリア・通学路]

 海城都市、島京。 東京の機能が壊滅状態に陥り今や寂れた廃墟と化した今、日本の首都として機能するその街はまさしく完全な未来都市として人々に安寧とした平和を約束していた。 しかし、いくら街がより機能的に、より美しく未来を演出しようとそこに住む人間の本質は変わらないのだろう。
 例えば、変質者とか。

琴主「うぉぉおおお!!」

 走る、ひたすら走る。
 私はいろんな理由で、脚力には自信がある方だ。
 だがしかし、そんな私に併走しながら息も切らさずにこやかな笑みを向ける……まだ残暑だというのに黒尽くめの格好をしている怪しい女は、容易く私の自慢と優越感を奪った。

「ねぇねぇすこ〜しで良いから話を聞いてもらえないかしらねぇ?」

琴主「急いでますから!!」

「そんなこと言わずねぇ、君なら可愛いし直ぐにうちのエースになれるわよん?」

琴主「そういうお仕事はまだ早いかなって!!」

「未経験者優遇ね、コツならおばさん手取り足取り教えちゃうわよん♪」

琴主「着いてこないでくださぁぁい!!」

 聞けば聞くほど怪しい勧誘を受けながら、私はダッシュで校門を駆け抜けた。
 黒い女も流石に此処までは追ってくるつもりはないのか、キキッと静止して残念そうにこちらを見つめている。
 第一印象から(というか怪しい勧誘内容から)怪しい人だと決めつけていたが、黒いコートに黒い手袋、黒い長髪に黒い瞳。
 顔はそんなに悪そうでもなく、背もそんなに高くない……寧ろ可愛い部類だしすこし年上の高校生か大学生くらいだろうか?

「待ってるからねぇ〜♪」
 と手を振っていた彼女は警備員に問答無用で手錠をはめられ、いきなりのことにキョトンとしながら何処かへ連れて行かれたのだった。
 私は安堵と何か言いようのない罪悪感とが綯い交ぜになったため息をついた。

琴主「はぁぁ、何だったんだろうあの人……え?」

 その後ろ髪に、私と同じ……黒い桜のリボンが見えた気がした。

琴主「……まさかね」


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