過去ログ - 咲「お覚悟を」池田「そうはいかないし!」
1- 20
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/15(火) 15:14:54.64 ID:ZFFdEZu10
それは闇に乗じて行われる。


夜の暗闇が支配する町中で、人がいなくなった瞬間の路地で今宵も血飛沫があがる。

地面に首から血を流し倒れ伏した男の傍に立つのは忍び装束の女。

『猫』と呼ばれる金を払えば誰でも[ピーーー]といわれるスゴ腕のくのいちだった。

本名は池田華菜。


池田は息絶えた男を無感情な表情で冷たく見下ろす。

池田「こいつ、自分が恨み買いまくりなことしてる自覚なかったのかよ」

共の一人も付けずにのうのうと明かり少ない路地を酔って歩いていた相手。

悪徳な高翌利貸し屋のため、恨みの一つ二つどころじゃないだろうに

よくもまぁ平然と歩けたものだと池田は感心した。

そのおかげで簡単に殺せたのだが、あまりにも拍子ぬけ過ぎた。

池田「せめてもうちょっと手ごたえっつーか……まぁ、楽して金が手に入るんだからいっか」

ため息とともに己に言い聞かせるように池田はそういうと

再び布で口元を覆い、顔を隠すようにすると死んだ男の上に

己が殺した証として一枚の猫のカードを落とし、そのまま闇の中へと消えた。


SSWiki : ss.vip2ch.com



2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:17:25.25 ID:ZFFdEZu10
それは闇に乗じて行われる。


夜の暗闇が支配する町中で、人がいなくなった瞬間の路地で今宵も血飛沫があがる。

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:19:01.58 ID:ZFFdEZu10
和「咲さん、知っていますか?どうやら昨晩も『猫』が現れたらしいですよ」

クスクスと笑いをこぼしつつ、目の前の机にある数多の嘆願書等に目を通しながら

現将軍である原村和が言う。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:20:55.59 ID:ZFFdEZu10
一人の天下人が戦乱の世に終止符を打ってから早数百年。

もはや戦乱の世などはるか昔といわれる時代。

国の全ては一人の将軍が握っているようなものだった。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:23:40.28 ID:ZFFdEZu10
そんな和が今より昔、将軍の座につく前の幼き頃に見染め、

己の影武者としてこの城に連れてきたのが咲である。

咲はクスクスと笑う己の主の背をまっすぐに見つめ、口を開く。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:26:28.69 ID:ZFFdEZu10
楽しげに口を吊り上げて和がそう言った瞬間、

今まで無表情を貫いてきていた咲が驚いたように目を丸くする。

ようやく表情を変えた咲の顔を見て、和が満足そうに頷く。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:28:49.26 ID:ZFFdEZu10
頭を下げたまま咲がそう言えば、和は満足したようにまた咲から離れていく。

そのまま机のそばも通り過ぎ、和が部屋を出ていく気配を感じて

咲が顔を上げて和を追いかけようと腰を上げようとした。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:31:15.51 ID:ZFFdEZu10
天守閣のように高い場所にある将軍の部屋から見える景色は、

城を取り囲む高い壁の向こうの城下町すら一望できるほどだ。

そして咲にとってはその景色だけがすべてだ。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:32:56.65 ID:ZFFdEZu10
咲「…なんて狭い世界なんだろう」

目の前に広がる景色を見て咲は呟く。

咲にとって、城を守るための壁は罪人を囲う格子と同じだった。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:34:53.14 ID:ZFFdEZu10
背後からこれ以上なく低く冷たい声が向けられる。

怯えるように体を縮込ませ、伸ばしていた手を引っ込めて

咲が勢いよく振り返れば、そこには冷たい表情をした和が立っていた。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:37:21.57 ID:ZFFdEZu10
和が一歩また一歩とゆっくりと窓辺にいる咲へと近づく。

そして、咲の目の前までやってきてその歩みを止める。

咲の頬に、和の冷たい掌が添えられた。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:39:30.88 ID:ZFFdEZu10
和「咲さん、あなたは誰のものですか?」

咲「わ、たしは……和さま、の…ものです」

和「そうです、あなたは私の物です」
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/15(火) 15:40:44.14 ID:ZFFdEZu10
とりあえずここまで


14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/15(火) 15:42:02.98 ID:BcMCE6pv0
期待


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/15(火) 15:44:18.89 ID:w522+/gWo
おつ


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/15(火) 15:47:38.83 ID:y2I7fsFqo
やっぱりクレイジーサイコレズなんやな…


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/15(火) 15:53:56.76 ID:Fv4hcTLc0
続きが気になるからはよ


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/15(火) 16:14:05.58 ID:eBkdLpcw0
乙乙


19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/15(火) 16:43:04.25 ID:Pxs1vThu0



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/15(火) 18:04:55.20 ID:G8cMkgwbo
既に和に嫌な予感が…


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/16(水) 11:05:53.26 ID:CrR8uSDw0
城下の街に、まことしやかに流れる噂が一つ。

もしも『猫』に殺しを依頼したいならば、町はずれの朽ちた小屋へと行けばいい。

その小屋の近くにある枯れた古井戸に依頼の手紙を入れておいておけば、次の日返事の手紙が入っている。
以下略



71Res/40.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice