過去ログ - アニ「再会」
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22:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 23:40:29.73 ID:/uXU+UIh0

私はこの時、どんな顔をしていたんだろう。

見返した青年の顔に、驚きと明らかな気後れが浮かんでいる。

以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 23:45:21.07 ID:/uXU+UIh0

む!? 100メートルほど前方に警邏中の先輩方!

私が左足を軸に稲妻のような回れ右をしたら、青年は見事に同調してきた。やるじゃない。

以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 23:49:51.61 ID:/uXU+UIh0

巣に戻るツバメの勢いで兵舎に引き返し、私服に着替えると、上官に気付かれないよう最高度の注意を払って抜け出した。

冗談じゃない。まだ日は高いってのに、夕方までむさくるしい制服のままじゃいられないでしょ。そりゃ、私服っていっても大したものは持っていないけれど。

以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 23:53:42.92 ID:/uXU+UIh0


「いいや。良くもなく悪くもなしってところかな。……やっぱり肉はないね。挽肉入りのシチューが一番の高級料理とはね」

「サヤエンドウと大豆入りでしょ? 私それ好き」
以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 23:57:16.56 ID:/uXU+UIh0

訓練兵を終えて駐屯兵団に入りはしたが、半年で除隊し実家に戻った。
父を早くに失くし、体の不自由な祖父と母を残したままにはできなかったのだと、釈明でもするような調子で彼は語った。

マリアが陥落したのは彼の除隊直後。私が返す言葉に詰まって目を泳がせているうちに、料理が来た。
以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2014/12/25(木) 00:00:54.07 ID:WqBWMs990


「お酒とか好き?」


以下略



28:名無しNIPPER[saga]
2014/12/25(木) 00:15:58.79 ID:WqBWMs990

外は涼しく、星が綺麗に出ていた。

私たちは運河沿いの手すりにもたれ、夜空に黒々とした姿を屹立させるウォール・シーナを眺める。やがて壁の頂きにかがり火が灯った。

以下略



29:名無しNIPPER[saga]
2014/12/25(木) 00:19:16.88 ID:WqBWMs990


「今は私服だし、どこか明るいところに行けばスケッチができると思ってね」

「あ、……そうだったね」
以下略



30:名無しNIPPER[saga]
2014/12/25(木) 00:21:40.21 ID:WqBWMs990


「大昔の言い伝えにある、聖者の誕生日のお祝いを知ってる?」

「聖者の?」
以下略



31:名無しNIPPER[saga]
2014/12/25(木) 00:25:55.37 ID:WqBWMs990

口をつぐんでいる彼に私は畳みかけていた。


「駄目? 先約でもある?」
以下略



32:名無しNIPPER[saga]
2014/12/25(木) 00:29:20.85 ID:WqBWMs990

私がうつむいて、顔に上げられた彼の手を押さえると、それは静かに私の肩を通って離れていった。


「誤解しないで。あなたはとてもいい人」
以下略



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