過去ログ - 杏子「ふぁいやーぼんばー?」Re.FIRE!!
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20: ◆DcdG4DxDDg[saga age]
2015/02/02(月) 23:04:28.01 ID:+AI07Lpb0
バサラ「現実味の無い話だな」

杏子「しょうがねえだろ。事実なんだし。お前も見ただろ」

バサラ「正義だの悪だの魔法だのって。そんな事で戦うなんて馬鹿げているぜ」

杏子「なんだと!?」

バサラ「あいつらだって、歌を聞けば分かり合えるかもしれないだろ」

杏子「また、歌かよ……そもそもあいつらに耳があるのかどうかさえも分からないのに、
どうやって歌なんて聴かせるんだ」

バサラ「耳なんか無くったって心に響かせればいいんだよ」

杏子「心?……はっ、それこそ無理な話だって。あいつらに心なんてあるもんか。
狂ったように奇声を上げたり、見境なく人を襲ったりする化物共なんかに心なんてあるものかよ」

バサラ「やってみなくちゃ分からねえだろ」

話を割るように、ウェイトレスが近づく。視線が、そのウェイトレスの持つ皿に注がれていた。

ウェイトレス「おまたせいたしました。『渡り蟹のトマトクリームパスタ』とクリームソーダをご注文のお客様は……」

杏子「はいはーい、それはこっち」

ウェイトレス「こ、こちら……『激熱爆辛ハバネロカレー 辛さ300倍増し』になります……」

ウェイトレスの声が震え、臭いで涙目になっている。
何故、そんなものを頼むのだろう、そして、何故そんなものがメニューにあるのだろう、と。
それを運びに来たウェイトレスは勿論、その周りに居る者の殆どがその刺激臭に顔をしかめながらそう考えていた。

ただ一人、それを注文したバサラを除いて。

バサラ「おう。こっちだ。へへっ、良い感じに辛そうじゃねえか」

杏子「……注文してた時から思ってたけれどさあ。お前、それ本当に食えるのか?辛くて味も何もしなさそうだけど……」

バサラ「分かってねえなあ。辛いから美味いんだろうが」

そう言いながらスプーンに一杯掬ったカレーを口の中に入れる。
それを見た誰しもが思わず手を止め、固唾を飲んで見守る。

バサラ「〜〜〜っ!辛えっ!けどうめえ!!」

杏子「信じられねえ……」

杏子はバサラの食べる姿と刺激臭のせいで、しばらく目の前の料理に意識が向かなかった。


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