過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 20:45:41.39 ID:jVBRPo/YO
「西宮南中出身の佐々木です」
知性を感じさせる明瞭で中性的な声が教室に響く。
「こうして同じクラスになったのも何かの縁だと思うので、みなさんよろしくお願いします」
奴の後ろの座席を与えられた俺にはその表情はよく見えないが、きっとそれは親しみやすいものだろう。
あいつを注視している周りの奴らの反応を見ればそんくらいはわかるさ。
中学からの友人としては、あいつが新しいクラスメイトに受け入れられるのは願っても無いことである。
ほんの少し不愉快な気分がしたが、まあこれは露骨に下心を出している野郎どもへの嫌悪感だろう。
しかしあいつが突然志望校を北高に変えたときは、一体何が起きたのか、なんて思ったものだが、
同じ高校であるばかりか、まさか同じクラスになるとはな。
中三の間だけではあったが懇意にしていた仲であるし、これは素直に嬉しいね。
席に着く佐々木を見ながら物思いに耽っていると、担任である岡部から君の番だと催促を受けてしまった。
胡散臭いやつを見るような視線を周りから感じる。
やれやれ、無用な注目を集めてしまった。
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