15:名無しNIPPER[saga]
2015/05/25(月) 09:28:55.52 ID:aSX0k2+n0
腫れぼったい目蓋と目の下のクマを隠そうともせずに着任したのも、セピア色くらいには記憶から薄れているかもね。
でもあの時はそれ以上に、あんたが出迎えてくれたときの言葉が印象強すぎるわ。
「貴方と共に生きて、貴方と共に沈みます」
その言葉を聞いて、心のモヤが吹っ飛んだの。
あんたを少しでも憎んでいた自分が馬鹿みたいで、前日に大泣きするくらいの暗い気持ちはもう無かったわ。
私は答えたわ。
「あんたが司令官ね。ま、せいぜい頑張りなさい!」
今となっては頭抱えそうになるわね……。あんなの強がるついでの台詞よ。
まぁ、でもあんたを見た瞬間に直感したわ。
私は素晴らしい人の下で戦うことが出来るんだって。
この人になら私の最期を見せてあげてもいいな、って。
え? なによ、今日は素直で調子が狂うって。
あんた相変わらず失礼ね、付き合い長いからってどういう了見なのよ。
たまにはいいじゃない。 本当の気持ちくらい伝えたって。
アンタがあんなに真っ赤な顔をしながら、私の薬指を縛るのが悪いのよ。
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