過去ログ - 【ゆるゆり】あかり「……櫻子ちゃんって、意外と怖がりだよね」
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7:名無しNIPPER[saga]
2015/08/09(日) 21:52:18.12 ID:NWDOmBJQo
櫻子「そのままでいいよ! そっちの方が特別な感じがするし」

あかり「だ、だよね」

意味のない確認だったかも……そもそもあかりも水着は持ってきていなかった。

櫻子「よし、じゃあ!」

櫻子ちゃんはバッグを置き、サンダルを脱ぐと、勢いよく水の中に飛び込んだ。
少し離れたこちらにも、届くぐらいの規模の、派手な水しぶきが舞った。
その瞬間がなんだか網膜に焼き付いて、身体の動かし方を、少しの間忘れてしまう。
半ば呆然としていると、櫻子ちゃんは声を上げて、その心地よさをレビューしている。
それは気持ちいいだとか、単純な言葉だったけど、説得力は余りあるほどにあった。

櫻子「ほら、見て見て! 水も滴るいい女でしょ!」

照明と水に塗られた櫻子ちゃんは、確かに綺麗だった。

あかり「櫻子ちゃん美人さんだもんね」

櫻子「へ? うーんまあね!」

櫻子ちゃんは一瞬戸惑いを見せると、すぐさま元の様子に戻り、輝かしい笑顔を浮かべている。
……胸の高鳴りが、さっきよりも気持ちのいいものに思えた。この感覚に、身を任せていいのかなと自分に問いかける。
半信半疑のままだったけど、サンダルを脱いで、バッグをプールから離れた場所に置いた。

バシャンと、それはさっきの音よりも随分主張が弱い音だったけど、
あかりにとっては精一杯の勢いで、その音を鳴らした。

あかり「……きもちいい」

櫻子「でしょー!」

水の中に入った途端、周りの世界が塗り替わった気がした。
櫻子ちゃんの、楽園の鍵という言葉が、やっと現実味を持って刻まれた。
そこまで大きい規模のプールではないのに、だだっぴろく感じて、人の海がまるでないのが、酷くアンバランスな光景に見える。
この広大な場所を、独り占めに……二人占めにしているという事実を認識すると、高揚感がわいてきて、また胸の鼓動が速くなる。


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