過去ログ - 【咲-Saki-】「あなたへ」
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11:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:14:50.69 ID:K0pC2q+ao

 そしてあの日、私は初めて、和ちゃんからの電話とメールを無視した。

 何度も鳴る携帯に、私は罪悪感に押し潰されそうになった。
そして同じくらい、何と言うか……楽だった。

 どうせ連絡しても私は罪悪感を感じてしまう、それなら――と自身の罪悪感を誤魔化した。

 次の日、「用事があったんだ」という私の言い訳に、電話の向こうの和ちゃんは「それなら仕方ないですね」と、ほっとしたような声で笑ってくれた。
その後、私は上手く話せなかった。

 ただ、このたった一度の過ちが私を、私たちを変えた。

 次第に私の「用事」が多くなっていった。
罪悪感を感じながらも、いや感じていたからこそ、臆病な私は和ちゃんからの連絡を避けるようになっていた。

 私は怖かった。和ちゃんから愛を示されることも、和ちゃんから別れを告げられることも。



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