8:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/15(火) 01:25:41.23 ID:HDvSvbTV0
「私は絶対に失敗すると分かっている事に挑戦する勇気は出ないよ」
先ほどまで鳴き声も上げずに私にただ撫でられているだけだったハナコがくぅーんと言う鳴き声と共に私を見上げてくる。
「もし、もしもだよ。私がプロデューサーに告白して成功したら、それはとても幸せだと思う」
スカウトされ、なんだかんだ衝突はあったもののシンデレラガールにまでしてくれた人なんだ。好きにならないわけがない。
「でも、プロデューサーは私よりも加蓮よりも……事務所の誰よりも奈緒の事が好きなんだ」
プロデューサーは決して認めはしないだろう。でも、見ていれば分かる。プロデューサーと一番長く一緒に居るからこそ、他の誰よりも痛いくらいに分かってしまう。
ハナコを撫でる手を止め、天井に向かって手を伸ばす。そこには闇が広がるばかりで、伸ばしても何も掴めない。
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