過去ログ - 閻魔「それでは被告人に判決を言い渡します」
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1: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:13:11.79 ID:muD4CT5Wo

閻魔「これより裁判を開廷します。 被告人、前へ」

女「よろしくお願いしまぁす。 思っていたよりダンディな方なんですねぇ」


ザワザワ


赤鬼「ケッ、女かよ。 今日は早く終わりそうだな」

青鬼「かわいい子だなぁ……フヒッ」

黄鬼「アンタ見境ないわねぇ、あんな媚び媚びした女のどこがいいのよ」

閻魔「傍聴席の方は静粛に。 女さん、どうしてあなたがここで裁かれる理由は分かりますか」

女「ちっともわかりませぇん。 私、天国に行けないんでしょうかぁ?」

閻魔「天国へ行くことのできる資格は、心に一点の曇りもない清らかな魂を持つ者に与えられます」

閻魔「しかしあなたは現世の法律で定められた数多の罪を犯している」

女「えぇ? そうでしたっけぇ?」

書記鬼「閻魔様、こちらを」 スッ

閻魔「記録によれば、あなたは麻薬密売、児童強姦、殺人、また殺害した小児を食し遺棄したそうですね」


ザワッ


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2: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:14:11.32 ID:muD4CT5Wo

赤鬼「うげぇ! 人間のやることじゃねぇ、本物の化け物じゃねえか!」 ガタッ

青鬼「ヒィィっ!? ボクたち鬼もそこまで酷いことはできないよぉっ」

以下略



3: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:15:12.37 ID:muD4CT5Wo

女「ありませぇん」

赤鬼「おいふざけんな! そんだけ真っ黒のクセに罪がないワケねーだろうが!」

以下略



4: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:16:11.32 ID:muD4CT5Wo

閻魔「しかし、なぜ麻薬売買が違法と知りつつなお薬物を売り続けたのですか?」

女「閻魔さん。 人はみんな成人前までにお酒は飲みませんか? 18歳までに貞操を捨てませんか? 車のいない赤信号を待ちますか?」

以下略



5: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:17:11.57 ID:muD4CT5Wo

閻魔「続いて次の質問に移ります。 あなたが児童強姦の罪を犯した経緯についてお話しください」

女「強姦だなんて滅相もありませぇん。 ちゃんと合意の上でしたよぉ?」

以下略



6: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:18:12.19 ID:muD4CT5Wo

女「さすがにそれだけの理由ってわけじゃないですよぉ? 私、子供は可愛くてよく言うことを聞いてくれるから大好きです!」

女「そのときはお兄ちゃんと妹ちゃんの2人を買い取ったんですけどぉ、我慢できなかったのですぐ手短なホテルに連れ込みましたぁ」

以下略



7: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:19:20.94 ID:muD4CT5Wo

女「じゃあ続けますねぇ。 妹ちゃんはダメになっちゃったので、次はお兄ちゃんの方を使うことにしましたぁ」

女「子供って元気ですよねぇ、ヤり方を教えたらお猿さんみたいにずぅーっと腰動かしてましたよぉ」

以下略



8: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:20:11.48 ID:muD4CT5Wo

女「あ、次は死体遺棄でしたっけぇ? それも今からお話ししますねぇ」

女「お兄ちゃんは死んじゃって妹ちゃんは気絶してるし、さすがに私ちょっと困りました!」

以下略



9: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:21:10.86 ID:muD4CT5Wo

女「さすがに子供とはいえ人間二人を持ちながら移動するのは大変だったので、今時古めかしいリキシャをチャーターしましてねぇ」

女「降りた後は一時間ほど歩いて、適当に人気のない場所を見繕いましたぁ」

以下略



10: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:22:11.77 ID:muD4CT5Wo

女「儀式、というのは広義には人間だけが行える行為。 ヒトと動物の一線を画すものです」

女「『毎日決まった時間に三食』『いただきます』と言ってから『マナーに気を付けて』ごはんを食べる……」

以下略



11: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:23:11.56 ID:muD4CT5Wo

女「このかさぶたはいつ頃できたものなんでしょう。 歪んだ肩甲骨は重い荷物を来る日も来る日も担いできたに違いありません」

女「そうやって身体に残された人生の跡を、視覚で触覚で味覚で嗅覚で聴覚で忘れないように脳の奥深くへ刻みつけるのです」

以下略



12: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:24:11.35 ID:muD4CT5Wo

女「……部外者がなんのつもりですかぁ?」

赤鬼「コイツは普通の人間と善の価値観が違い過ぎます! 反省もしなければ後悔もない、良心に問いかけても無意味です!」

以下略



13: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:25:11.25 ID:muD4CT5Wo

女「―――カントは言いました。 私の内側で囁く格率の声に従い、普遍的な道徳を実行することが正義であると」

女「ミルは言いました。 快で重み付けした頭の数の総和、最大多数の最大幸福を満たす行為が正義であると」

以下略



14: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:26:11.23 ID:muD4CT5Wo

赤鬼「な……なのに、なんで"正義感"が乗ってる方が下なんだよ!」

女「ぶふっ……あはぁ、ふ、ひァはははははアはははは!! そんなの当然に決まってるじゃぁないですかァ!」

以下略



15: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:27:11.67 ID:muD4CT5Wo



閻魔「―――公訴棄却」

以下略



16: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:28:03.64 ID:muD4CT5Wo

女「公訴……棄、却……?」


ザワッ
以下略



17: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:29:11.31 ID:muD4CT5Wo

女「そんなの言いがかりだ!! 現に私はこんなに正義感溢れる人間だろうがよぉぉぉ!!」

閻魔「そもそもこの裁判は罪を裁く場である。 貴様がいかに善人であろうと関係はあらぬ」

以下略



18: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:30:11.28 ID:muD4CT5Wo

閻魔「以上をもって本裁判を閉廷とする」

女「待てよォォォ!! クソ閻魔ァァァ!! まだ終わっちゃいないだろうがよォォォォ!!」

以下略



19: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:31:11.80 ID:muD4CT5Wo


女「はっ……夢?」 ズキッ

女「くそっ、死に損なったか……え? な、なによこれ!?」 ジャラ
以下略



20: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:32:09.88 ID:muD4CT5Wo

警官「でもコイツ人食ったことあるらしいぞ。 お前よく勃つな」

青年「こんな上玉を前に勃たないときたら、男が廃りますよ」 ズンッ

以下略



21: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2016/03/24(木) 23:33:01.38 ID:muD4CT5Wo

書記鬼「閻魔様、こちらが被告人の記録になります」

閻魔「そこに。 はぁ……」

以下略



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