過去ログ - サザエ「そして誰もいなくなったのね」
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5: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/22(金) 10:29:02.56 ID:1ueVwqRf0

深い青みを湛える海の上に、悠然とその島は存在していた。

波に揺られるボートの上で、まず一同は、ゴツゴツとした岩礁を、それから土とも磐ともない島の大地を見た。そして、その上には苔みたいに点々と木々が生い茂っていて、見る者に自然の凄みにも似た畏敬を感じさせた。

「立派なもんですねぇ……!」

船尾に立ったマスオの感嘆に背中を押されて、カツオも舳先に身を乗り出してみる。

ボートは間近に迫った島の外周に沿うようにして進路を変え、カツオは岩礁の向こうの森のシンとした声を聴いた。海の障害物たる島に打ち寄せた波が白い泡になって、また新しい波に揉まれながら消えてゆく。

岩場が背後に見えなくなると、今度は綺麗な砂浜が見えてくる。磯野一家は、海水浴も目的のひとつとしてここへやって来ていたから、皆が「おお!」という喜びに満ちた声を上げた。


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