9: ◆8dLnQgHb2qlg[sage saga]
2016/05/06(金) 19:10:49.32 ID:J9K9lNQH0
食べ終わって、とりあえず片付けも終わった。
お皿を洗うのは後に回すとして。
「それでは、『パステルガールズ』の定例イベントに向けての会議を始めますっ」
ユニットリーダーとして号令をかける。
今日私たちが集まった理由はこれだ。
いつもテーマを決めて、それに合わせた内容のコーナーやミニライブを行っている。
季節や行事に合わせたものが多い。
「今回は内容について会議をしてほしいとプロデューサーさんから連絡がありました」
ソファの横にホワイトボードを置いて、向かいには卯月ちゃんと美穂ちゃんが座っている。
ユニットでの話し合いの時には、私が進行を務めている。
プロデューサーさんとの調整も私の仕事だ。
「『今回のイベントについては、全般的に高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処してほしい』とのことでした」
「丸投げですかプロデューサーさんっ!?」
連絡事項を読み上げると同時に、美穂ちゃんから突っ込みが入った。
「はいはい、今はそんなことを話していても進みませんよ」
そのまま愚痴に入ってしまいそうだったから、手を叩いて注意を向ける。
「もう『要するに行き当たりばったりってことじゃないですか』って抗議はしました。でイベント企画の全権を貰って来ましたもう今回は好きにやることにします」
「「…………」」
おっと、いけない。ちょっとだけ負のオーラが滲み出ていたみたい。
咳払いをして、空気を戻す。
「そういえば、そろそろ合同ライブがありましたよね?」
「今回はたしかCGプロが主催だったよね?」
「「あー……」」
卯月ちゃんと美穂ちゃんが納得したような、諦めたような表情で声を上げる。
だからこそ、強く言えなかったところもあるわけで。
「逃げたよね?」
「逃げましたね」
楽をしようって考えがあるのも否定しないけど、仕事が本当に忙しいのも事実だし。
一度くらい全部自由にしてみたいって気持ちもあったから。
卯月ちゃんと美穂ちゃんも、結論は出たみたい。
「というわけで、合同ライブが終わったらその分働いてもらうこととして……今回は内容を私達で考えるってことでいいかな? セットとかはちょっとしたものなら使えるみたいだし、運営の方はちゃんとやってくれるみたいだから」
「異議なしです♪」
「うんっ! これはこれで面白そうだね!」
二人とも、やる気は十分。これならなんとかなりそう。
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