過去ログ - 若林智香のファンになった男性の話。
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5:名無しNIPPER
2016/09/13(火) 15:25:01.79 ID:bJ2kGf4/0
しかし、言い訳するわけではないが、その少女はかわいかった。腰まで届くほどに長いポニーテールが印象的で、朗らかに笑うその表情は見ているだけで元気がもらえそうなほどである。
「ふぅ……間に合いましたねっ」
声とともにポニーテールまで弾ませて、少女は笑う。
「ああ。……ありがとう。君のおかげで、寝過ごすことがなかったよ」
私は軽く頭を下げて、礼を言う。
「いえ、どういたしましてっ」
……しかし、優しい子だな、と思う。私が彼女と同じ立場だったとしても、彼女と同じようなことをしたとは思えない。降りる駅が違うかもしれない、自分の記憶が絶対というわけではない、今日はこの人も違う駅で降りるのかもしれない……適当に理由を付けて、結局声をかけるようなことはしなかっただろう。
「本当にありがとう。それじゃあ、また」
私はそう言って、彼女と別れようとした。いつまでも彼女と話していては、彼女にも迷惑だと思ったからだ。
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