過去ログ - 京太郎「どうも、貴女のKYOです☆」咲「ドンペリもう一本♪」
1- 20
3: ◆pVFxOJxdKw[saga]
2016/09/28(水) 22:07:15.64 ID:DrPAiUa60
「……大丈夫ですか、須賀君?」

「−−−−えっ、まぁその、色々な!ハハッ!」

……そう決意して大学生活の合間に仕事を探す俺だったが、どうにも上手くいかない
バイト経験も満足にないし、学生だからな……大きく稼げるバイトが限られてしまう
あっちこっち面接や見学に行ったが、収穫ゼロ……骨折り損のくたびれ儲けってやつだ
そして今疲れている俺の所にやってきて心配してくれているのが、俺がこの大学に進学するきっかけとなっている人物
俺が高校時代憧れていた女の子、原村和だ
彼女は最初長野の大学か東京の大学のどっちを受けるか悩んでたらしいのだが、東京を選択……そして俺はその追っかけとして唐突に進路変更したのだ
……呆れていいぜ、女の子の追っかけとかダサいって罵られても仕方ない
けどよ、東京に進学するって言った時の和の表情に一抹の不安の陰りが見えたりしたら?……俺には放っておけなかったんだ
今まで転校を繰り返していたから慣れてると言ってはいたが、三年以上も同じ場所にいてからだとまた違うと思うんだ
最初はただ皆呆れてたけど、俺が勉強頑張ってるのを見てだんだん応援してくれた
そうした努力の結果、俺と和は以前と変わらず同校同級生ってわけだな(こんなの、満足するしかねぇ!)

「無理はしないでください、身体を壊したりしたら元も子もないんですから……ね?」

「ん、善処するよ」

俺を心配してくれる和、やっぱり天使だ……!
けど悪いな、今は身体をゆっくり休ませてる余裕がないんだよ
何とかして稼げる方法をみつけないと、まずここに居られなくなってしまうかもしれないんだからな

「……えっと……」

「お?どうした?」

「あっ、いえ……やっぱりなんでもありません」

意味ありげに口ごもり、取り繕う和……なんでもないってことはないだろう

「実は悩みとかあーーーー」

「そ、それでは失礼します!」

憶測にすぎないが、何かしら悩み相談でもあるんじゃないかと踏んだ俺は和に聞こうとした
しかし途端に足早にその場を逃げるように去ってしまった
……もしかして俺が疲れてる様子だったから気を使われた?
いかんいかん!和に距離置かれるとかこれじゃ何のためにこの大学に来たんだよって話だ、早々に解決しなくては!
自宅に帰ってから自分の問題点諸々整理する
……何度か面接を受けて分かっていることだが、どうも俺の地毛の金髪も印象的にマイナスみたいな様子だ

「(金髪がマイナスにならなそうな仕事……)」

居酒屋みたいな夜遅くまでやるバイトは給料もそこそこあり、金髪も厨房とかならそこまで気にされないかもしれないが……疲れが学校で出ると和が心配してさっきみたいになっちまう
あとはパチンコやパチスロの店員とかも考慮に入れるが、その手のことは詳しくないし、あまりいい印象がない
……などとあれこれ考えているうちにどんどん時間が過ぎる、外が暗くなってきた

「(……気分転換に町でもいってみようかな?俺東京に来たけど行ってない場所まだまだあるし)」

行き詰りかけて耐えられなくなり空気を変えようと、外に足を運ぶ
ぼんやりとしながら街中を練り歩き、だんだんと雰囲気が明るくなってくる
……新宿区……
名は体を表すというが歴史的にまだ出来て日が浅く、個性の富んだ地域が点在する東京の特別区の一つ
中でも歌舞伎町は東洋一の歓楽街だの欲望の迷宮都市だのと評されてるほど、非常に……色々と個性的だった

ーーーーそしてそこで俺の運命が大きく左右される出来事が起こる

「君、ホストとか興味ない?」

「……えっ」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
148Res/95.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice