過去ログ - 「死屍累々、全てを呑み込むこの街で」
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22: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:46:57.88 ID:WBahAE5V0
「おいジジイ、今日は俺の方へ行くぞ」

「ひっひっひ……何処に行くんじゃぁ?」

男は黙ってチケットを渡します。老人はわざとらしくため息をつき、ずんずんと進む男の後ろを歩いていきました。
以下略



23: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:48:59.14 ID:WBahAE5V0
「!?」

煙が晴れると、そこには巨大な恐竜型のモンスターが立っていました。

二足歩行で立つ赤い体躯とその牙は、全身で自分の強さの証明をしています。
以下略



24: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:51:16.99 ID:WBahAE5V0
ある夜、男は酒場で酒を飲んでいました。今日は老人は居ないようです。

酒は度数の高い蜂蜜酒(ミード)、肴はりんごと角切りベーコンをソテーしたものです。

一人で静かに飲んでいる中、どこかで聞いた事のある声が通りました。
以下略



25: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 15:54:39.82 ID:WBahAE5V0
「散れ、ウィルオウィスプ」

男がぱちんと指を鳴らすと、青白い炎が分散して散り散りに飛んでいきます。

今回の標的は、赤髪の女だそうです。十字架の形をした魔道具を盗んだようですね。
以下略



26: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 16:00:21.57 ID:WBahAE5V0
老朽化した壁はビスケットのように崩れ、大きな穴が出来てしまいました。

男は埃を軽く払うと、すんすんと中の臭いを嗅ぎ取ります。

(二人居るな)
以下略



27: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/09(水) 16:04:28.53 ID:WBahAE5V0
「エ〜クセレエェェエェン!! まさかもう取り返してくるとは! イェア!」

大げさなくらいに拍手をするサングラスの男は、男のごつごつとした手をがっしりと握ります。

「持ってけ泥棒! って言っても、君が泥棒を捕まえたんだっけな! ハハハ!」
以下略



28:名無しNIPPER[sage]
2016/11/09(水) 16:56:19.03 ID:r07kjclEO



29:名無しNIPPER[sage]
2016/11/09(水) 17:17:04.90 ID:bS0N/JHy0
おつ


30:名無しNIPPER
2016/11/12(土) 22:00:39.46 ID:ArlH4pI70
――

「よし、準備は整ったな」

棺が並ぶ薄暗い場所で、ミゼルと呼ばれる男はそう言いました。
以下略



31: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/12(土) 22:04:15.07 ID:ArlH4pI70
男は錆びた太いパイプ管が絡み合う塔で煙草を吸っていました。

辺りは機械油臭く、むわっとした不快な臭いが男の鼻に広がります。

空は相も変わらず真っ黒です。わざわざこんな場所に来る物好きは、そうそう居ないでしょう。
以下略



32: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/11/12(土) 22:07:06.65 ID:ArlH4pI70
(思えば……あのジジイに会ったのは、いつからだ?)

(確か……氷の竜と戦って、負けた時だったか)


以下略



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