過去ログ - 「死屍累々、全てを呑み込むこの街で」
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36
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/16(水) 14:59:47.95 ID:AFd/Hqam0
中央街は相も変わらず人まみれです。まるで人の巣のようで御座います。
此処では毎日スリが起きるのですが、どういう訳か今日は一度も発生していません。
街全体に広がる、妙な緊迫感のせいでしょうか。最近物騒ですからね……
以下略
37
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/16(水) 15:21:55.24 ID:AFd/Hqam0
その次の夜、老人は酒場で酒を飲んでいました。
一人ちびちびと飲んでいた所、突如乱暴にドアが開かれました。そこには男が立っています。
「ジジイ、表に出ろ」
以下略
38
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/16(水) 15:37:38.50 ID:AFd/Hqam0
「!」
辺りが眩く光ります。星の数ほどのウィルオウィスプ達が、一瞬で辺りの空間を覆い尽くしてしまいました。
そう言えば、彼はジャバウォックの姿でウィルオウィスプを使った事がありませんでしたね。
以下略
39
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/11/17(木) 00:40:11.69 ID:80ZPjLojO
ジャックさんかっこいい
40
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/17(木) 14:41:24.41 ID:CbSsyhlG0
「おいおい、何だこりゃ」
街はまさしく地獄絵図でした。大量の人の死体が辺りに倒れこんでいて、血生臭い空気が漂っています。
所々が小規模の霧に包まれ、どうなっているのかよく見えません。まぁ……予想はつきますが。
以下略
41
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/17(木) 14:50:06.42 ID:CbSsyhlG0
男はいつのまにか、ミゼルと呼ばれる男のペースに乗せられてしまいました。
さっさと殺して街に向かうつもりでしたが、このミゼルと呼ばれる男の言葉は、人を惹きつける何かがあるので御座います。
「俺は、ごみ捨て場を彷徨っているある日、「この街の真実」とやらを見つけてな」
以下略
42
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/17(木) 22:26:40.12 ID:CbSsyhlG0
「ヒッヒッヒ!」
老人は高速飛行しながら、イビルイーターを手当たり次第に殺していました。
途中で何人かの人や巨大な恐竜が居た気がしますが、そんなものはどうでもいいと言わんばかりに衝撃波を放ちます。
以下略
43
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/17(木) 22:42:36.35 ID:CbSsyhlG0
中央街は壊滅状態でした。何しろ、イビルイーターが三体、さらにもう一体の化け物が殺し合いをしているのですから。
その争いに巻き込まれ、辺りは死屍累々となっております。運良く助かった一人は、膝を抱えて何やらぶつぶつと言っています。
その場に居ると、いずれ巻き込まれてしまいますよ? 夢ならばどれほど良いでしょうか。フフッ。
以下略
44
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/17(木) 23:00:12.63 ID:CbSsyhlG0
「おお、随分と強そうじゃのぉ……ヒヒヒヒ」
しげしげと観察する老人に対し、キメラは低い声で唸り、筋肉を膨らませます。
ほんの一瞬の気の乱れが、大きな隙を生む――すでに見えない攻防が繰り広げられているのです。
以下略
45
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/17(木) 23:01:45.11 ID:CbSsyhlG0
……!? キメラの動きが止まった、いや、これは……
目に見えないほどの細かい「厄病の蠅」が飛散し、キメラを侵した?
いえ、複雑な状態異常に加え、さらに自分の周囲の物体を、強力な魔力で無理矢理縛り付けています。
以下略
46
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/17(木) 23:03:06.63 ID:CbSsyhlG0
今日の更新は終わりです。次の更新で終わります。
47
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/11/18(金) 01:43:57.94 ID:48EEIJLwO
乙
48
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/18(金) 20:43:12.44 ID:ATlKM0yd0
一方、時計台がある公園に、ミゼルと呼ばれる男がやってきました。
合流したのでしょうか、黒フードの彼らも揃っています。
彼が一人にあれを出せ、と言うと、何処かで見たような刃が現れました。
以下略
49
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/18(金) 20:45:15.95 ID:ATlKM0yd0
その刃はすうっと地面を貫き――地盤を貫き――瘴気の壁を貫き――
――「イサクラ」の元へ辿り着きました。
以下略
50
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/18(金) 20:56:58.18 ID:ATlKM0yd0
以前の脈動とは違い、「イサクラ」がゆっくりと目を開き始めました。
ああ、本体の目で世界を見るのは、いつ以来でしょうか。感無量で御座います。
地上に複数の超巨大な亀裂が入り始めます。
以下略
51
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/18(金) 21:04:12.47 ID:ATlKM0yd0
男は力無く項垂れ、揺れる地面に倒れ込みます。全ての気力が失せてしまったのでしょうか。
「なんでだよ、ジジイ」
「俺はまだあんたに勝ってねぇし……」
以下略
52
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/18(金) 21:07:55.68 ID:ATlKM0yd0
そろそろ街に宿っていたワタクシの意識も、本体に取り込まれる頃ですね。
皆様ともこれにて御別れで御座います……およよ。
……あ、そうそう。この街に生え狂うあの奇妙な草ですが。
以下略
53
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/18(金) 21:08:53.26 ID:ATlKM0yd0
【欲望の街「イサクラ」 終わり】
54
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/18(金) 21:11:20.49 ID:ATlKM0yd0
ありがとうございました。「イサクラ」のモデルは提灯アンコウです。
前作
以下略
55
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/11/18(金) 21:21:43.79 ID:vpqcXzWcO
あっけないな
もっと読んでいたかったけど、乙
56
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/12/14(水) 18:01:52.40 ID:QAX6bhc20
乙
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