過去ログ - 【Elona】 タイトルとか思いつかなかった 【妄想】
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/28(月) 22:53:30.99 ID:ju+0cq630
むせかえりそうな濃い臭い

嗅ぎ慣れた臭い

危険の臭い

「ッ..!ゴボッ、ゴホッゴフォッ..」ビチャビチャ

口一杯にあふれていた自らの血液によって窒息しかけていた戦士はすんでのところで意識をとりもどし、這いつくばったまま激しく咳き込む

意識を失ってどれだけの時間が経ったのだろうか、吐き出した血液はかなり粘ついている

暗い

ただ光が無いというわけではない、光源が無いうえにさらに霧のようなものが漂っているような暗さ

とはいえジッとし続けているのにも限界を感じたのか、戦士はゆっくりと体を起こそうとする

「ぁ..ッ!」ドサッ

そしてようやく戦士は自分の状態を把握した

腹部にぽっかりと、直径30センチほどの穴が開いている

上半身と下半身はもはや背骨だけでつながっていると言ってもいい

その身に籠められていた強力なリジェネレーションの魔法が、なんとか戦士の命の期限を先延ばしにしているが回復には到らない

「..ッ..ッ!」ポロポロ

痛みを打ち消す魔法は発動していないようで、震えながら涙をこぼす戦士、おそらく死んだ方が楽になれるだろう

ボウッ

突如光が戦士を照らす

針のように細くなった瞳孔で光の来る方向に顔だけ向けた戦士の目に映ったのは、頭部から大量の血を滴らせながら松明を掲げるイェルス兵の姿だった



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