過去ログ - 善子「堕天使バレンタイン」
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13:名無しNIPPER
2017/02/15(水) 00:24:16.29 ID:45HTUkfp0
「り、理由! 理由は!?」
「そんなに信じられない? 理由……理由かぁ。ないよそんなの。とにかく好き! 全部好き!」
「なっ……!!」

よくもまぁ、そんなことを恥ずかしげもなく言えるものだ。

「そういうものでしょ? 好きって!」
……案外、そういうものなのかもしれない。
「まだ納得いかないなら……」
彼女は、ニヤリと笑って、
「ひゃ……!?」
私を抱きしめた。

「えっへへー。可愛い声出しちゃってもうー」
「い、いきなり抱きつくからよ!」
「……善子ちゃんは、私のどこが好きなの?」
「……」
「ねぇ」
「……全部よ」
「そうなんだ」

彼女は満足げに笑った。
それは、私がいままで見たどの彼女よりも、可愛くて、輝いていて、魅力的で。

「……大好き」
「私もだよ」

冷たい空気が世界を満たす冬の宵に、私を抱きしめるその温もりは信じられないほど暖かくて、現実離れした幸せを私に染み込ませた。


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