過去ログ - 理樹「………終点?」佳奈多「グゥ………」
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20:名無しNIPPER[saga]
2017/03/28(火) 02:53:01.52 ID:GhNYWDCE0
佳奈多「……まあでも、確かに黙ったままだと体感時間も長くなるわね。少しお話でもしましょうか」

理樹(二木さんが前を向きながら言った)

理樹「そうだよね。どんな話をする?」

佳奈多「これは前々から聞きたかったんだけど、どうしてあなたまで着いてきたの?」

理樹「えっ、だって二木さんが意見を聞きたいからって連れてきたんじゃないか」

佳奈多「そうじゃなくて、どうして今回の逃亡にあなたが着いてきたかって言いたいの」

理樹(今度はばっちり僕の目を見て言ってきた。顔からはどんな感情を抱いているか読み取れない)

理樹「えっ、それは……」

佳奈多「別に生活するだけなら葉留佳と2人きりでもよくないかしら?用心棒としては頼りないし、家事も特に得意という訳ではないじゃない」

理樹(さっきまで一定の距離を保っていた二木さんがここにきて距離を詰めてきた)

理樹「い、いやっ、なんというかその……話の流れで……」

佳奈多「どうせ変な下心があったんでしょう?」

理樹「い、いやいやいや!」

佳奈多「すけべ、変態、むっつり」

理樹「…………っ」

理樹(なにか言い返そうと口を開いたが、具体的な反論が出てこなかった)

理樹「…………………」

理樹(言われてみればあの時勢いで逃げてきたけど確かにどうして僕は2人と一緒にいる必要があるんだろう。そう考えるとなんだか本当に下心がある気がしてきた)

理樹「……………うぅ…」

理樹(それから急に自分がとても恥ずかしい存在に見えてきた。思わず二木さんを見ながら情けない声をこぼしてしまった。夜がセンチな気持ちにさせるのかジワリと目尻に水が溜まりもした)

佳奈多「…………いや嘘よ?これ冗談だから。冗談」

理樹「………っ?」

佳奈多「ふん、もしかして真に受けたの?まったく騙されやすいわね。いざという時は男の腕が必要だったりするし、もしあいつからがここを嗅ぎつけたら第三者の存在が重要になるもの」

理樹(一気に淡々と説明する二木さん)

理樹「え…え……ほんと?」

佳奈多「本当よ。いるだけで何かと都合がいいのよ。私がいる前であなたなんかが葉留佳に手を出す勇気はないだろうし」

理樹「ふ、ふふっ……確かにその心配はいらないね!」

理樹(今度はみるみるうちに自信が湧いて、心に希望が灯った。少し濡れた目を擦ると何故か一瞬ホッとした顔の二木さんが見えた)


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