過去ログ - |w´‐ _‐ノv空に軌跡を描くようです
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8: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 21:52:50.92 ID:ark0cRN00
《旗艦龍驤より青ヶ島鎮守府全域に通達!!増援来る、増援来る!!!》

反響はすぐだった。無線からきこえてきた龍驤の声は、恋い焦がれた相手に告白された乙女もかくやの華やぎぶり。さっき富佐隊長が通信を繋いだときの、ドドメ色一色といった具合の声色からえらい変わり様だ。

しかし、無理もないか。私が同じ状況だとしたら、例えそれが役割だと解っていても最低生米一俵は積んで貰わなければ間違いなく敵前逃亡しているね。

……さて、一撃を加えたはいいが、奴さん方は此方に見向きもしない。少なくとも50を超える機体が撃墜されたはずだが、反撃に転ずる機影は一つも無かった。

|w´‐ ‐ノv「深海棲艦に動きは?」

「ないです。なおも青ヶ島鎮守府への攻撃を続行」

|w´‐ ‐ノv「あぁんいけずぅ」

観測員に一応確認をとるが、残念ながら結果はかわらなかった。

私は龍驤と瑞鶴の共通した特徴である“すれんだーぼでぃ”を思い出し確信する。こんないい女が上空を飛び去っていくのにあちらにご執心とは、今回の敵艦隊旗艦はロリコンに違いない。

|w´‐ ‐ノv「Spear-03よりSpear-01、敵航空隊は青ヶ島鎮守府艦隊への全面攻撃を継続中。動きありません」

ミ#゚ ゚彡《なら何度でも殴って振り向かせるまでだ!全機反転、敵艦載機群へ再度攻撃をかける!》

《《了解!》》

|w´‐ ‐ノv「了解」

やや減速しつつ、フットペダルを踏み込み操縦桿を左に倒す。猛烈なGで飛びそうになる意識を腹に力を込めてつなぎ止め、隊長機の軌道をなぞるように旋回する。

そうして、もう一度私は雷雲の如く渦巻く「群れ」を視界に捉えた。

ミ#゚ ゚彡《FOX-3!!》

|w´‐ ‐ノv「FOX-3」

コールサインになぞらえて、私たちは「槍」を放つ。


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