過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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21: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/04/13(木) 14:45:23.92 ID:cyho9vRu0
「あれかなー? みーつけたー!」

フェアリーは興味津々と言った様子で、そのまま変異体に向かって急降下する。子供のような無邪気さは、時に危険性を理解しないまま、アクセルを踏み込んでしまう。それとも、幼くなってしまった心ながら、自身の超能力に過信でも抱いているのか。

そこにいる変異体は長髪で、肌は珍しい褐色。どういう訳か、人間と同じように武器を所有していた。全体的に人間味を帯びているが、赤い目が普通の人間でないことを表しているようだ。

「ねーねー、お姉ちゃん達襲っちゃダメだよー」

恐らく、人間ではないという意識からだろう。人見知りなはずの彼女が、その存在に後ろから話しかける。変異体は、振り向いて彼女に気づいた後、武器、消火斧を振り下した。しかし、それよりも早くフェアリーの超能力を使い、変異体は浮き上がらせて、壁に叩きつける。

「むー、悪いのはやっつけちゃうぞー」

近くにあった瓦礫を浮かび上がらせ、更にフェアリーが変異体に投げつけると、素早い動きで回避された。そのまま襲ってくる、そう思って構えたものの、変異体はそのまま逃走を始める。

「あー! 逃げるなー!」

追いかけようと彼女が浮遊しようとした時、放浪者が様子を見にきた。

「…フェアリー、いたのか?」

「うん! あれ? 見えなくなっちゃった」

さっき逃げた方向を指差した時には、その変異体の姿は見えなくなっていた。それからしばらく、2人は周囲を探索したが件の変態は見つからず、その間に届いた連絡は包囲が解けたというものだった。


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