過去ログ - 十時愛梨「いつもの特訓」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/11(日) 21:43:14.56 ID:vxDSk+pvO
 だってこうしていれば、こうやってプロデューサーさんがいつもよりもずっともっと私のことを受け入れてくれるから。

 だからわざと。プロデューサーさんも、分かっていてわざと。二人でわざと、分かっていて、いつもこう。

 プロデューサーさんは私が嫌がることはしない人。私の欲しいものを分かってくれて、そしてそれをくれる人。だから時間が迫っていたり他の人が近くに居たり、そういうことがないときは私の望むことをしてくれる。私がしてほしい意地悪をして、私がしたい怒ったふりを叶えてくれる。

 私のわがままを聞いてくれる。


(えへへ……)


 顔の表情は固くしつつ心の中で……顔の表情も、もう全然固くなんてできずに緩んでしまっているのだけど……笑う。

 いつものように。いつも通りいつもより嬉しくて、温かくて、幸せで。自然と、笑みが溢れてくる。


「それじゃあ、あい」


 り。と、プロデューサーさんが私のその名前を言い切るより早く動いて掴む。

 差し出された両手。柔く開かれて、私を迎えてくれようとしていたその両手をぎゅっと掴んで握る。

 ぎゅっぎゅっ、と。すりすり、と。プロデューサーさんのその両手を、私の両手で包んで触れる。


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