過去ログ - 十時愛梨「いつもの特訓」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/11(日) 21:44:02.48 ID:vxDSk+pvO
「……えへへ」


 まず最初。

 私とプロデューサーさんの、いつもの。そのまず最初。

 握ってみたり擦り付いてみたり、時々指を絡めてみたり。そうして叶えるプロデューサーさんとの触れ合い。これから叶える触れ合いの、その一番初め。


「もう……」


 呆れたような仕方なさげな、でも全然嫌そうじゃない声でプロデューサーさんが呟く。

 私の手とプロデューサーさんの手、それを挟んで互いの胸が重なっている。私のはプロデューサーさんの、プロデューサーさんのは私の、時々相手の胸へ手が当たる。そのくらいの近くだから、もうすぐにでも抱き締め合えてしまうような距離だから……だから、その呟きが頭の上から降ってきた。

 触れたり離れたり。そっとくすぐるみたいに擦れて触れてくる顔の感触と一緒になって、その呟きと吐息が私の髪をなぞってくる。

 それと、手から伝わってきて感じられるプロデューサーさん。その二つに熱く強く胸の奥を高鳴らせられて……我慢できなくて、振りほどく。


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